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UPDATE|2020/12/09

“アイドル17年” アプガ・森咲樹が、17歳の後輩に伝えたいこと<前半>「卒業するときは芸能界引退と決めていた」

左から新倉愛海、森咲樹 撮影/西邑泰和(GLEAM☆)



──アイドルをやめるにしても、モデルや女優といった別の道を芸能界で模索することは考えなかったんですか?

森 もともと決めていたんですよ、「アプガを卒業するときは芸能界を引退するときだ」って。私は昔からアイドルが大好きで、やがて自分もアイドルになりたいと思うようになり、それでオーディションを受けたんです。だからアイドル以外のことを芸能界の枠組みの中でやるというのが、まったく想像つかないんですよね。それともうひとつあったのは、自分のライフプラン的な部分。1人の女性として考えた場合、32歳くらいまでに結婚して子供も産みたいという希望があるんです。

新倉 ……けっ、結婚ですか!? ちょっと今の私には想像がつかない世界です。

森 32歳というのはあくまでも理想だから、どうなるかは分からないけどね(笑)。これは数年前に公表していることでもあるんだけど、私はPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)という産婦人科系の病気を持っているの。だから子供が欲しいと考えても、不妊治療に通わなくちゃいけないという話になる。そこから逆算すると、結婚するなら若いうちの方がいいんだけど……17歳の愛海ちゃんには難しい話かな(笑)。

新倉 いや、そんなことはないです。だけど森さんがそこまで深く考えながら卒業発表をしたのかと思うと、ちょっと言葉が出てこなくて……。

森 ただ、このことを公表できたというのは自分の中でも大きかったんだ。というのも、世の中には同じ立場で苦しんでいる人も大勢いるから。そういう方から「森さんも頑張っているので自分も負けないようにしようと思いました」とか言われることで、私自身もものすごく励まされているし。

──人前に立つ仕事だからこそ、森さんが公表したことの社会的影響力は大きかったでしょうね。

新倉 なんというか……森さんの自分としっかり向き合いながら未来のことを考える姿勢って本当に素敵だなと思います。私の場合、なんとなく「あれがやりたい」「これもやりたい」とか考えることはあっても、はっきりした将来のイメージがいまだに掴めていないので。

森 17歳だったら、それが当たり前だよ。私もそれくらいの年齢のときは、自分の未来なんて想像もつかなかったしさ。そもそも私の17歳っていうのは、ちょうどハロプロをリストラされたくらいのタイミングだったし(笑)。

CREDIT

取材・文/小野田衛 撮影/西邑泰和(GLEAM☆)


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