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UPDATE|2021/12/17

高学歴芸人・ロザンが語るYouTube仕事術「100回できるスタイルを考えてから始めた」

(右から)宇治原史規と菅広文 撮影/松山勇樹

コロナ禍で一気に増えたお笑い芸人によるYouTubeチャンネル。中でも編集なしで、ただコンビ間のトークを毎日配信続けているストロングスタイルとも言えるのが、高学歴芸人・ロザンによるYouTubeチャンネル「ロザンの楽屋」だ。2人はなぜ、企画や編集、テロップにこったり、他のタレントやYouTuberとのコラボに走らずに、そのストロングスタイルを貫くのか。そこには、高学歴芸人の2人ゆえの戦略と仕事術があった。

【写真】YouTubeと同じく、軽快なトークを交わすロザンの2人【5点】

――まずはYouTubeチャンネルを始めたきっかけからお聞きできますか?

菅 YouTubeを始める芸人さんが増えてきて、自分たちでも何かやれそうなことがないか考えたんです。いろいろな人に話を聞くと、スタッフさん入れたりすると、お金がすごくかかったりする。じゃあ、なしでやるにはどうしたらいいかっていうのを、むちゃむちゃ考えたんですよ。まあ考えるのが好きなんですよね。それで編み出したのがあれやったんです。

――時事・テレビ番組・舞台・私生活などの話題を二人だけでトークし、編集しないで出すというスタイルは度胸のいることだと思います。

宇治原 いろんな意味で、コストをどれだけ省くかですよね。コスパが悪かったらそもそもYouTubeをやる必要はないと思うんですよ。2人で必死に企画を考えて、凝った編集をしてだと、時間を削らなきゃいけない。かといって外注に出すと、すごく見られているチャンネル以外は、あまり利益が出ない。そんな現状を、なんとなく分かっていたので、そういうものをどうクリアしていこうかと。絶対に自転車操業みたいな形でやると失敗するので、そういうことを総合して考えたときに、誰も入れずに、自分ら2人だけでやろうと。普段からカメラが回ってなくても、楽屋にいるときに2人で身の回りのことやニュースについてしゃべっているので、これを撮って編集なしで流したらええやんって。

菅 僕らは普段の仕事も生放送が多く、それにたくさん舞台で漫才もやらせてもらっているから、10分間しゃべることに、ものすごく慣れている。そこは吉本におる強みやと思うんですけど、舞台とYouTubeの撮影は感覚的に変わらないんですよ。

――ただ、それも毎日アップされるのはやはり大変じゃないかと。どれぐらいのペースで撮影されているんですか?

菅 だいたい週に2回のペースで、4本をまとめ撮りします。

宇治原 編集もしないし、テロップも入れないし、僕が空いている時間にスマホでサムネイルの文字を入れるぐらいだから全然できます。

菅 僕は何かをやるときに、まず100回できるか、10回できるか、1回できるかを考えるんです。YouTubeをやるときも100回できるから、このスタイルにしたんですけど、僕らは100回できても、見る人が自分にはできないと思ったら、それは僕たちの勝ちなんです。ただ、どれぐらいの頻度でできるかはコンビによるかもしれないですけど、芸人やったらみんなできると思うんですよ。みんなやったらいいのになあと思うんですけどね。

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