──さて、吉井さんがアイドルになって5年が経ちました。吉井さんって、もともとはアイドル志望じゃなかったと思うのですが。
吉井 そうですね。5年も続けるとは思っていなかったし、このお仕事をこんなに好きになるなんて思っていなかったので、不思議な気持ちです。「普通に大学生になっていたらどうなっていただろう?」ってたまに想像しますけど、でもステージに立つたびに「この道で間違っていなかった」と思います。
──もしアイドルの道を選んでいなかったら、どんな人生だったと思いますか?
吉井 小さな頃から幼稚園の先生になりたかったので、その道に進んでいたと思います。ただ、私は高校3年のときにアイドルになったので、進学しながら活動することもできるタイミングだったんですよ。でも当時のプロデューサーさんが「逃げ道を作るな、アイドル一本に絞れ」と言って大学に行かせてくれなくて。そのときは「え!? 私の人生なのに!」って思いました。夢が一つ消えてしまった、って……。
──その部分はやはり後悔が残る?
吉井 いえ、後悔はありません。「アイドル一本に絞れ」と言ってくれたからこそ、今アイドルというお仕事をこんなに好きになれているし、今の自分があるのはその選択のおかげだと思っています。
──アイドルという仕事の一番のやりがいや喜びは?
吉井 ファンの方が喜んでくれることです。「なんでみんな、自分のことじゃないのにそんなに喜んだり悲しんだりしてくれるの!? ありえない!」って思っちゃう(笑)。だからこそ、「みんなのためにもっと頑張ろう」「推していて良かったと思ってもらえる人になろう」「裏切らないようにしよう」って毎日思いますね。
──この5年間のアイドル活動で、自分が変われた部分というと?
吉井 考え方は変わりました。もともと「前に出たい」ってタイプではないですし、自信もなくて「私なんて……」って思っているような人でした。でも、それだと自分を好きでいてくれる人に失礼だなと思ったんです。自分と向き合い、自分を好きになろうという努力はたくさんしてきました。
──今は、自分のことは好きですか?
吉井 う~ん……、でも昔に比べたら好きになりました。今は自分の写真も見返せるようになったので。
──昔は見返せなかったんですか?
吉井 「見たくもない!」って感じでした。あとは、意見や思っていることも言えるようになってきたかな、と。今回の写真集の表紙に関しても、「表紙は自分で決めさせてください」とお願いして話し合って実現したんです。一生残るものだし、コロナ禍とはいえファンの方を1年も待たせてしまったので、絶対に後悔したくなくて勇気を出して伝えました。昔は意見なんて言えなかったので、その部分も変わったと思います。
──さて、ニジマスは5月にパシフィコ横浜国立大ホールでの公演も控えています。今後の活動への意気込みを聞かせてください。
吉井 去年の東京ドームシティホールでのライブではたくさんの方に来ていただいて、すごい景色を見せていただきました。5月のライブはその倍のキャパになるので、私たちにとって挑戦だと思います。開催までまだ時間はあるので、もっともっと多くの方にニジマスを知っていただいて、ライブに足を運んでいただけたらと思います。また個人としては、今回の写真集だったり、モデルや演技のお仕事もさせていただいているので、個人でも知名度を上げてニジマスの活動につながったらいいなと思っています。
──ニジマスのために個人の仕事も頑張る、ということですか?
吉井 そうですね、ニジマスに貢献したいという気持ちで個人のお仕事をしています。ニジマスでステージに立つことが、私の「軸」です!
(取材・文/左藤豊)
▽吉井美優(よしい・みゆ)
1999年3月2日生まれ、神奈川県出身。O型。159センチ。
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