SKE48の荒井優希と赤井沙希が、7月9日に東京・大田区総合体育館で開催された東京女子プロレスの大会「SUMMER SUN PRINCESS ’22」で、坂崎ユカ&瑞希組に勝利し、プリンセスタッグ第10代王者のベルトを手にした。本大会は、2年ぶりに声援、紙テープ、横断幕がOKとなり会場は大きく湧いた。昨年無観客試合でデビューした荒井優希にとっては、初の声援ありの試合、そして初のベルト獲得となった。試合直後、荒井優希と赤井沙希を、元週刊プロレスの記者、小島和宏が直撃した。
【写真】SKE48の荒井優希と赤井沙希がプリンセスタッグ第10代王者に【53点】女子プロレスの会場に「華」が戻ってきた!
東京女子プロレスの7・9大田区大会では、コロナ禍で禁止されていた「声を出しての応援」「紙テープの投げ入れ」「横断幕の掲示」が2年以上ぶりに復活した(あくまでもこの日、限定のことであり、今後、すべてが全面解禁となるわけではない)。
スポーツ観戦の醍醐味といえば、なんといっても選手に声援を送ることだ。その醍醐味がコロナ禍で完全にシャットアウトされてしまった。この2年間でファンになった人にとって、プロレス観戦とは「黙って見守り、素晴らしい技には拍手を贈る」というのが当たり前のジャンルなのかもしれないが、以前の楽しみ方を知っている人間にとっては、なんとももどかしい日々がずっと続いてきた。
もちろん無制限でなにをやってもいい、というわけではなく、あくまでもしっかりとマスクを着用の上、客席も通常の50%に間引く、という条件つきでの実験的な開催となったが、紙テープが投げやすいアリーナ席は早々に完売。いかに観客がこの日を待ち望んでいたのかがわかる。
その喜びを真っ先に体感したのがアップアップガールズ(プロレス)のメンバーだった。東京女子プロレスといえば、SKE48の現役メンバー・荒井優希が注目されがちだが、じつはアイドルとプロレスラーを両立している存在はかねてからいるのだ。両方やることを前提としたオーディションに応募してきた彼女たちは、試合前の歌のコーナー(昭和から続いている女子プロレス界の伝統でもある)でアイドルとしてリング上で楽曲を披露し、そのあとプロレスラーとして試合をしている。
この日もいつものように歌を披露したのだが、ずっと聴くことができなかった客席からの歓声とコールに包まれて、メンバーは泣いた。もう1曲あるのに、試合も控えているというのに、涙が溢れてきてしまう。