それから2時間後。
2部はお姉さんチームが登場。松岡菜摘はこの座組を「初期メンバー」と呼んだ。1期生は全員出演。2期生は全員集合とはいかなかったが、神志那結衣に寄り添うように同期の坂口理子の姿があった。
メンバーが変われば、セットリストも変わる。第1部では、すべての楽曲を全員でパフォーマンスしたが、こちらではユニット曲を挟みながら、じっくり聴かせる感じの構成。なかなかコンサートでは披露しない楽曲も多く、この日ならではの内容となった。第1部よりはかなり蒸し暑さも解消されているように感じた。
やっぱり散っていく花は、美しい。
なつかしい楽曲では、昔のようなキラッキラの笑顔を浮かべ、しっとりとした楽曲では、去っていく者の儚さも見え隠れする。卒業公演ほどは感極まっていないから、余計にいろんな表情を見ることができたのだろう。普段、福岡まで飛ぶことができないファンにとって、こんなにもありがたいステージはない。
MCコーナーでチラッと劇場公演の話が出たのだが、じつはこれは後半のセットリストの伏線。『最終ベルが鳴る』『シアターの女神』『Only today』『チャイムはLOVE SONG』。劇場を彩り、グループの歴史を築いてきた公演曲の数々をイッキに披露。ひょっとしたら松岡菜摘と神志那結衣が歌うのはこの日が最後になる楽曲も多いだろうと思うと、さらにレア感が増す。
この時点でもうウルウルしていたのに、まさかの『Green Flash』からの『誰より手を振ろう』。まったく想像もしていなかったチョイスに心を揺さぶられる。しかも、いつもだったら真ん中に出てこないであろう松岡菜摘と神志那結衣をメンバー全員で盛りたてて、中心に立ってもらうかのようなフォーメーション。初期メンバーならではの思い出つくりである。