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UPDATE|2022/10/20

「完璧だって思った日はない」デビュー15周年・足立梨花の向上心と影の努力

足立梨花 撮影/荻原大志



20代になると『Jリーグマッチデーハイライト』(スカパー!)、『特捜警察ジャンポリス』(テレビ東京)、『土曜スタジオパーク』(NHK総合)、『eスポ LOVE』(東海テレビ)など、様々な番組でMCを任されることも増えた。

「昔は好き放題に喋っていましたけど、最近はどちらかというとツッコミ側に回ることが多いですね。上手くできているのか分からないですけど、共演者の手助けをできるような人になれていたらいいなって思っています。ひな壇に座ることも少なくなって、昔とは求められていることも変わっているなと思います。だから、たまに単発のバラエティが入ると戸惑うことが多いですし、何を話せばいいんだってドキドキします(笑)。ただ、自分でもコメントが上手くないのが分かっているからこそ、リアクションを大きくして、ワイプを頑張ることに命をかけています。大切なのは、どんなことにも興味を持つこと。そうすれば収録の後半になって、みんなが疲れていても、自然と大きなリアクションができるし、ワイプで使っていただける回数も多くなるんですよね」

どのジャンルも器用にこなすタイプのように見えるが、人知れず努力を重ねているからこそ、結果も出している。そのために自己採点は厳しく、仕事で落ち込むことも多い。

「この前、出演した舞台『コントと音楽 vol.4 「今度こそ、愛だ」』は毎日公演の動画が送られてくるんですけど、なかなか上手くできなくて、観る度に落ち込むことが多かったですね。お芝居に限らず、完璧だって思った日はありません。何かが上手くいったら、また違う問題点も見えてくる。でも完璧だって思ったら、私は終わりなのかなとも思うんです。よく落ち込むからこそ、次は同じミスを繰り返さないように、どうすればいいかを考えるんですよね」

10月16日で30歳を迎えた足立に、心境の変化はあるのだろうか。

「私が考えていた30歳とは何か違うんですよね。もっと大人になっているんだろうなと思っていたんですけど、そうでもなくて……。ただ先輩方からは、『これからが楽しいよ』ってよく言われるんです。確かに20代は周りについていくことや、自分を強く見せることに必死でした。30歳にもなると、いい抜け感というか、いろんなバランスが取れるようになってきたので、ゆるく自由に私らしさを出していけたらなと思っています。大先輩たちが言うんだから、これからは楽しいことが待っているに違いないんです! いい感じにキャリアも重ねて心にも多少お金にも余裕ができているし(笑)、受け入れ体制のアンテナさえ張っていれば、自分のやりたいこととか楽しいことも見つけられるのかなって」

これからの芸能人生で、足立の目標は“現状維持”だという。

「貪欲さが足りないって言われるかもしれないですけど、この世界で現状維持ってすごく難しいんですよ。今の現状を維持しつつ、ちょっとずつプラスにしていく作業ができたらいいかな。そのためには30代のうちに地盤をきっちり固めていくのが大切なのかなって考えています」

(取材・文/猪口貴裕)

▽足立梨花(あだち・りか)
1992年10月16日生まれ、長崎県出身、三重県育ち。バラエティを中心に、女優やモデルとしても活躍している。
Twitter:@adacchee
Instagram:adacchee
CREDIT

取材・文/猪口貴裕 撮影/荻原大志


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