FOLLOW US

UPDATE|2022/11/05

チーフプロデューサーが語る『舞いあがれ!』浅田芭路の素顔「高畑さんは“勉強になります”って(笑)」

『舞いあがれ!』ヒロインの子供時代を演じた浅田芭路(NHK提供)

10月からスタートした朝ドラ『舞いあがれ!』。福原遥さんがヒロイン・岩倉舞を演じる第107作目の朝ドラだ。ドラマがスタートした直後の第1週から第3週までは、ヒロインの幼少時代がお話の中心。子ども時代の舞を演じたのは、子役の浅田芭路さんだ。愛くるしい笑顔と子どもながらに周囲に気を使う神妙な表情など、まるで子役とは思えない深みのある演技が話題になった。浅田さんの演技について、『舞いあがれ!』の制作統括・熊野律時チーフプロデューサーに聞いた。
 
【写真】『舞いあがれ!』で名演技をみせた浅田芭路【5点】

「いやあ、もう子役という感じではないですよね。立派なひとりの役者さん(笑)。それだけ素晴らしいお芝居をしてくれていると思っています」

浅田さんは今作が朝ドラでは3作目の出演。他にも多くのドラマ・映画などに出演してきた、注目の子役のひとりだ。熊野プロデューサーによれば、普段の浅田さんは笑顔がかわいらしいごく普通の9歳の女の子。ところが、お芝居に入ると瞬間的にスイッチが入って切り替わるのだとか。

「陰の部分というか、何か言いたいこと、思っていることがあるんだけど言い出せないという感じとかもとても上手に演じてくれていますよね。表情ひとつとっても、ほんとうに素敵なお芝居をする役者さんだと思います」

特に印象的だと熊野プロデューサーが話すのが、第1週のラストで母親のめぐみが五島列島から帰る別れの場面だ。

「お母さんと別れるシーンで、すっと涙を流すんですが、それがお芝居でちゃんと瞬間的にできるのはスゴいことだと思います。おばあちゃん役の高畑淳子さんが、浅田さんに『すごいねえ、よく泣けるねえ』と言ったら、浅田さんは『舞ちゃんの気持ちになったら泣けます!』って返したそうです。それで高畑さんは『勉強になります!』って(笑)。まあそれくらいに素晴らしい役者さんです」

五島列島が主な舞台になる第1週・第2週では、ヒロイン・舞が母親と離れて祖母と暮らし、五島列島の人々や自然に囲まれて少しずつ変わってゆく姿が描かれた。大きな変化ではなく、小さな変化。それを的確に演じられたのは、まさに浅田さんだからこそということなのだろう。

「インタビューで答えているところを見ていても、ハキハキと的確なことを言っていて、本当は何歳ですか?と聞きたくなっちゃうくらいなんですよね(笑)。普段からはっきりしたかしこい方です。でも、基本的には子供らしい魅力的な笑顔でホントにかわいらしい。それがお芝居になると、あれだけの演技ができるのだから、すごいですよね」

浅田さんの出番は第3週まで。すでにヒロインは福原遥さんにバトンタッチされた。が、これからも他の作品で浅田芭路さんの姿を見る機会は多そうだ。

【あわせて読む】『舞いあがれ!』が東大阪を舞台にした理由「考えたのはヒロインの原点」

RECOMMENDED おすすめの記事