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UPDATE|2023/01/14

“後藤祐樹の娘”ukka 芹澤もあ が抱えた悩み「公表するかどうか、一度は断った」

芹澤もあ 撮影/荻原大志



「ママから聞いた話があまりにも強烈だったから、お父さんのことはなるべく考えないようにしていたんです。でも中学2年生のときにお店でごはんを食べていたら、後藤さんが現れたんですよね。『どういうこと?』と思ったけど、たぶん周りがセッティングしてくれたんだと思う。そのときは特に深い話もせず、普通にごはんを食べて解散しただけ。最近になってからukkaのライブを観にきてくれたりして、少しずつ“普通の父と娘”になってきた感じですかね」

父のことを語るとき、芹澤は「後藤さん」「お父さん」と2つの表現を使う。それはいまだに離れていた親との距離を探っているようでもある。

父との関係性を公表してからは、学校の友達からも「本当に見た目がそっくりだよね」と指摘されるようになった。しかし、本人は「そうかな?」とまったくピンと来ない模様。芹澤の説明によると、3姉妹の中では次女がもっとも似ているらしい。

そして後藤家の血といえば、伯母にあたる後藤真希の存在も外せない。

「真希ちゃんとは小さい頃、一緒に住んでいたんです。というか、真希ちゃんの家で私たち姉妹とママは生活していたんですよね。あまり記憶はないんだけど、よく散歩とか連れていってもらったみたいで。私、真希ちゃんのことは『ねね』って呼んでいたんですよ。その頃はねねがアイドルだったなんてもちろん知らなかったけど、今、アイドル時代のライブ映像を観るとカッコよすぎて圧倒されます。

そういえば何も知らなかった頃、ママとモーニング娘。の映像を観ていて『どの子が一番いいと思う?』って聞かれたこともあったな。そのときは私、『この子!』ってねねを指さしました。ママ、内心では笑っていたんじゃないですかね(笑)」

高校2年生の現在、学校の友達も進路を検討する段階に入った。自分は人生で何を目指すべきなのか? 真剣に自分の心と向き合ってみたところ、歌って踊ること以外は頭に浮かばなかったという。やはりアイドルは天職なのだ。

「メジャーデビューさせていただいたことに加え、 こうやってお父さんのことを公表したことで、いろんな方に注目していただけるようになりました。私、小学校6年生のときの卒業文集に『人に笑顔を与える仕事に就きたい』と書いたんです。それは今でも本当に正直な気持ちで、ライブを重ねごとに大きなステージに立ち、いろんな人を笑顔にさせてあげたい。もちろんそのためには努力も必要なので、限界まで頑張って夢をかなえたいと思います」

最強のアイドルDNAを持つ芹澤だけに、その可能性は無限大。さらなる活躍を期待したい。

(取材・文/小野田衛)

(※1)つんく♂プロデュースのもと、EE JUMPのメンバーとして鮮烈デビューした後藤祐樹は将来を嘱望されるスーパーアイドルだった。しかしキャバクラ通いなど素行の悪さが災いし、わずか2年間で芸能界を引退。その後は地元の悪友と銅線の窃盗などを働いて逮捕。5年近く刑務所に収監されてしまう。

▽芹澤もあ(せりざわ・もあ)
2006年1月18日生まれ、東京都出身。2016年からアイドルグループ ukkaのメンバーとして活躍している。
Twitter:@moa_serizawa
Instagram:moa_serizawa
CREDIT

取材・文/小野田衛 撮影/荻原大志


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