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UPDATE|2023/01/09

チャンカワイが語るコンプレックスとの向き合い方「芸人の世界でも誰もがモテるわけじゃなかった」

撮影/松山勇樹


芸人としてやっと認められた、そんな感覚になったのも、「レッドカーペット」の放送後でした。街行く人に「チャンさん、ありがとうございます!」って握手を求められたんです。相手の人は太っていてメガネをかけて、僕とそっくりな男性でした。なんでしょう、僕がその人にとって、まるで尾崎豊であるかのように接してくれるんです(笑)。おそらく僕と同じくモテないタイプで、「惚れてまうやろー!」がめっちゃ刺さったんですよね。「同じ境遇の人がいるんや。頑張らなあかんな」って、使命感みたいなものを背負わせてくれた感じがしました。そういう風に、お笑いに関わることが、僕のガチガチのコンプレックスを、少しずつ溶かしていってくれた感じはあります。

海外ロケで、火山の噴火口でドロドロと吹き出るマグマを見た経験も、僕の人生観を変えてくれました。圧倒的な大自然の驚異を見ると、自分の悩みなんてめちゃめちゃちっぽけなものに感じるんですよ。例えば本でも書かせてもらいましたが、僕は神社仏閣がすごく好きで。でも昔の神社仏閣って、雷が落ちたことで焼けてなくなってしまったものって結構あるんです。

「人間が自然に負けることはめっちゃ多くない?」と。モテない恨みつらみだとか、自分が太っていることとか、そんなことよりも「人間って自然の中で生きることで精いっぱいだよな? 見た目のような小さいことでモジモジするのって必要ないんだな」という風な気持ちになっていきました。

何かに巡り合っていくことで見方が変わって、そうすれば悩んでいたことも解決したりする。僕がお仕事としてやっている「ロケ」は、そういうモノや場所、考え方なんかを伝えていけるというか、僕が伝道師的な役割なのかもしれないな、という風に今は思っていますね。

【後編はこちらから】チャンカワイが語る晩婚のススメ「出会った瞬間に結婚を意識。辛い時代が長いほど幸せが大きい」

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