「私たちが応募したときはどんなものになるかわからなかったんですけど、今、オーディションに募集してくれる方は、みんな、アップアップガールズ(プロレス)の存在を知ってくれているし、私たちに憧れてくれる人もいる。それを聞いたら、ずっと続けてきてよかったな〜って思いますね。社長は30人まで増やすって言ってますけど、さすがにそれは多すぎるかなって(苦笑)」
そしてインターナショナル・プリンセス王者としてもビッグマッチが続く。そのタイトル名の通り、海外からのチャレンジャーを迎え撃つケースが多いのだが、2月18日の名古屋国際会議場大会では、アメリカのインディー団体を席巻しているジャナイ・カイのチャレンジを見事、撃破。初来日の選手との初対決となったが、そんな難しい試合を組まれるというのは、プロレスラーとして信頼されている証でもある。
「プライベートでも海外に行ったことがないので、絶対に行きたいです! じつは東京女子プロレスの試合って海外にも配信されていて、ちゃんと歌のコーナーから流れているんですよ。だからアメリカのファンの方は、みんな私たちの楽曲を知っていてくれているんです! アメリカではプロレスラーとしてはもちろん、アイドルとしてもインパクトを残したんですよ。なかなかアイドルで全米進出って聞かないじゃないですか? ジャパニーズアイドルの凄さを見せつけてきますよ!」
たしかに言葉の壁をもブチ壊せるのは、ただのアイドルではなく、プロレスですでにファンの支持を得ている彼女たちならでの仕事なのかもしれない。チャンピオンになって、背負うものも大きくなった。しんどいときもあるけれど、そんなときはアイドルの楽曲を聴いて元気をもらう。最近、推しているのはOCHA NORMAだ。
「アイドルヲタクって推しメンのためなら、なんでもできるじゃないですか? 本当にアイドルからたくさんの元気とパワーをいただいています。アイドルもプロレスもサイコーです!」
2月21日には東京ドームでの武藤敬司引退試合に参加することも決定。東京女子プロレス提供試合としておこなわれる8人タッグマッチのメンバーに選ばれ、荒井優希と同じチームを組むことで、普段は女子プロレスを見ないファンや、たくさん集まるであろうメディアから大注目されるのは間違いない。
プロレスラーとして旬なポジションにあり、アイドルグループとしてもさらなる可能性を秘めている渡辺未詩。2023年、女子プロレスに新たな神話を築くのは彼女なのかもしれない。