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UPDATE|2023/07/15

エレキコミック、ブレない笑いの軸「策略的なことは何もない、流れに身を任せてやってきただけ」

エレキコミック 撮影/松山勇樹

今春からのエレキコミックの活躍が著しい。4月30日から、彼らが長年続けるバスツアーをモチーフにしたドラマ『日曜の夜ぐらいは…』がスタートしたかと思えば、6月にはやついいちろうがオーガナイズする毎年恒例の音楽&お笑いフェス「YATSUI FESTIVAL!2023」を開催。さらには7月21日~23日に単独ライブである第33回発表会「鮎」も控えている。目下稽古中の2人を直撃した。(前後編の後編)

【前編はこちら】『日曜の夜ぐらいは…』で話題・エレキコミック主催のバスツアー「大人になっても新しい友だちができる」

【写真】『日曜の夜ぐらいは…』本人役出演で話題のエレキコミック

──今は単独ライブに向けての忙しい時期ですね。

やついいちろう(以下、やつい) 僕らは直前になって一気に作るタイプなんで、まだかなり無に近いです(取材は7月上旬)。プランくらいはできてるかも(笑)。

今立進(以下、今立) 発表会の前はしょうがないね。

やつい 今年はちょっと変則的で。例年、やついフェスは6月なんですけど、ライブは大体9月とか10月なんです。でも劇場の都合で7月にやることになったから、普段のノリで進めたらフェス終わりでもうライブまで1カ月切ってた(苦笑)。だから、「日程的に難しかった」って自分に言い訳してますよ(笑)。

今立 僕は彼まかせなんでねえ。難しいところです。毎度のことっちゃ毎度のことなんですけど。集まって一緒の時間を過ごせば、一気にドドドって決まっていくこともあるんで。でもまあ、コロナがようやく明けた感じになって一発目の発表会ですから、なるべくみんなに来ていただいて、笑ってもらいたいですね。

──過去のインタビューでは、「発表会が自分たちのお笑いを全面に出せる唯一の場」という風におっしゃっていました。それに、「面白いと思うことが昔から全然変わっていない」とも。例えばテレビで今活躍する若手芸人を見たりして、「新しいお笑い」をインプットして自分たちのライブに反映させようとしたりはしますか?

やつい それはあんまりないですね。なんだろう、僕は「見てくれた人が絶対に笑うことをしたい」という気持ちしかなくて、それは僕がお笑いを始めたころから本質的には変わってないと思うんですよ。

──それはどういう事でしょう?

やつい うーん、例えば誰かが転んだら見ている人は笑うし、おならをしたりしても笑いますよね。あるいは、あるあるネタなんかも。今若い世代がやっているネタは、若い世代にとってのあるあるになってるだけなのかな…と。

──構造的には変わっていない、と。ただ時代の流れと共に「人を傷つけないお笑い」が主流になってきたように、今はお笑いにも配慮がいる時代なんて言われたりもします。

やつい 僕としては配慮は全然してないですね(笑)。そもそも、差別的なことが面白い、と思っていたわけではないし。

今立 コントでは、その時その時に言いたいことを言ってますね。

やつい 笑ってもらえなくなるのは嫌だから、なにか言ってみてそれで笑わなかったら自然とやらなくなる、みたいなことはありますけどね。でも最初に「これはポリコレ的にダメだから…」とか考えることはないです。


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