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UPDATE|2023/08/13

「VIVANT」第4話レビュー 遂に明かされた乃木の正体。物語はダークヒーロー路線へ

『VIVANT』第5話予告(TBS公式YouTubeより)

敵か味方か、味方か敵か。そのキャッチコピー通り、第4話にして「VIVANT」がその全貌をいよいよあらわしてきた。(以下、これまで放送されたドラマのネタバレを含みます)

【写真】堺雅人、阿部寛、二階堂ふみ、松坂桃李、役所広司ら『VIVANT』豪華キャスト陣

監視カメラの映像から、財務部の太田(飯沼愛)が送金データを改ざんした真犯人だったことを特定。しかも彼女は、押収されたCD(なんで古今亭志ん生の落語だったんだ?)にハッキング記録が残されていたことから、超凄腕ハッカーのブルーウォーカーだったことも判明する。これまでほとんど出番がなかったこともあって、完全にモブキャラだと思っていたが、見事に騙された。常に視聴者の予想の斜め上をいくのが、福澤克雄流の演出なり。

そして彼女を裏で操っていたのは、乃木(堺雅人)の仲間だと思われていた山本(迫田孝也)。公安の野崎(阿部寛)は山本を密かに尾行して、太田の居所を突き止めようとするが、謎の工作員・黒須(松坂桃李)の手引きによって、彼は姿をくらましてしまう。松坂桃李、遂にキター!出演することは前々からアナウンスされていたものの、いつ、どんな役柄で登場するかは全く知らされていなかったため、これは不意打ちだった。

そして、第1話から別人格の「F」がたびたび登場していたことから、最初からだーいぶ怪しさ満点だった乃木が、影の諜報組織・別班のメンバーであることも判明。出世レースから取り残された“うだつの上がらない中年社員”は、仮の姿だったのだ。完全に「F」によって乗り移られた乃木は、半沢直樹ばりの恫喝力で山本を尋問する。

第1話で、乃木はサムというCIA局員から「学生時代の友達」という理由だけで情報を仕入れていて、さすがにそれは行動原理としておかしすぎると思っていたのだが、乃木が別班の工作員だったのならば説明がつく。日本政府の影として暗躍するこの組織は、CIAと繋がっていたのだろう。

テロ組織テントと通じ、日本を危機に陥れた山本を、乃木・黒須は首吊り自殺に偽装して殺害。っていうか、いきなりのダークヒーロー路線。この瞬間、このドラマは完全に別のスイッチが入った。
AUTHOR

ルイ 竹島


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