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UPDATE|2023/09/16

『時効警察』『ブラックペアン』……記憶に残る役ばかり、 異彩を放つ女優・趣里の脇役列伝

趣里が主演を務める朝ドラ『ブギウギ』のメインビジュアル(Xより)

いよいよ10月2日からNHK連続テレビ小説『ブギウギ』の放送がスタートする。ヒロインの花田鈴子を演じる趣里といえば、今でこそドラマや映画などで主演を務める人気女優だが、その裏では数々の脇役を演じて異彩を放ってきたことも忘れてはならない。

【関連写真】ドラマ作品ゆかりの品を手にする、趣里、浜辺美波、神木隆之介

まず、多くの人が“女優・趣里”を知るきっかけになった役柄といえば、日曜劇場『ブラックペアン』(TBS系)の「ねこちゃん」こと猫田麻里役だろう。

彼女は天才外科医・渡海征司郎(二宮和也)を阿吽の呼吸でサポートする主任看護師で、“オペ室の悪魔”と呼ばれる渡海とは一緒に仮眠室で昼寝するほど仲が良い。無口な性格ゆえ作中ではほとんど喋らなかったものの、それでも圧倒的な存在感を放っていたのは、趣里の“目の芝居”が大きく影響しているのかもしれない。

というのも趣里は登場回数やセリフが少ないことを考慮して、その分表情や行動、目の動きで意思を示す演技を意識していたそうだ。特にオペ中はマスクをしていることから、目の芝居がより重要な意味を持つ。

出番が少ない中、独自の方法で存在感を示した趣里は、多くの人から絶賛され、2018年開催の第12回「コンフィデンスアワード・ドラマ賞」では見事“新人賞”に輝いていた。

趣里の圧倒的な存在感は、ドラマの単発ゲストでも健在だ。2019年放送のドラマ『時効警察はじめました』(テレビ朝日系)第5話で彼女が演じたのは、新人刑事・彩雲真空(吉岡里帆)の“親友”である夏歩。普段は無邪気でかわいらしいイマドキ女子なのだが、その背景にはお笑い芸人の父親を殺された悲しき過去を持つ。

夏歩はその容疑者として相方の栗原くりごはん(鈴木もぐら)を疑っており、彼の話になると態度が一変する。鬼の形相で犯人に接する、狂気じみた一面を見せていた。

その一方で、物語の最後では父の遺品を大切そうに手に持ち、涙を流しながら無理やり笑みを作るという繊細な部分も覗かせている。彼女の不安定な情緒から来る百面相ぶりは、多くの視聴者に強烈なインパクトを残したに違いない。


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