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UPDATE|2023/10/23

レベルの高さを強く感じさせた「キングオブコント2023」、サルゴリラが見せた“新たな潮流”

「キングオブコント2023」優勝者のサルゴリラ

コント王者を決める「キングオブコント」、審査員やSNSからも毎年聞かれる言葉は決まってこうだ。「レベルが高すぎる」。大会の決まり文句のようになっているが、「キングオブコント2023」はたしかにレベルの高さを強く感じさせた。同時に、大会がこれまでにない方向に向かったことも見て取れた。

【写真】決勝初出場の隣人など「キングオブコント2023」ファイナリスト10組

方向性を決定づけたのは、トップバッターのカゲヤマだった。ネタは準決勝でも大きな話題を呼んでいた、後輩をかばった上司が謝罪の際に裸になっているというもの。文字で説明するにはあまりに馬鹿馬鹿しいが、だからこそ大きなインパクトを残し、いきなり469点という高得点を叩き出した。

カゲヤマが作った流れに上手く乗っかったのは2番手のニッポンの社長。友人同士の喧嘩でケツは拳で分からそうとする中、辻が容赦なくナイフや銃で応戦するというネタは、ニッポンの社長らしい“一本槍”でありながら、そのインパクトの強さで大きな笑いをさらった。

この1組目、2組目が結果的に今回の賞レースの流れをある程度作ったことは間違いない。3番手の昨年ファイナリスト、や団は小道具である灰皿を使った巧みなネタを見せたものの、最終的にファイナルステージに残ることはできず、審査員の山内健司も「出番順で損をしている」と認めた。

大会全体に波及した雰囲気はその後の組にも影響を与えた。蛙亭やジグザグジギーにしても会場での笑いは十分に感じ取れたが、1、2番手のインパクトが強かったこともあり、点数は伸び悩んだ。逆に最終出番のラブレターズにしても、審査員の松本人志は「順番もかわいそうやった。もっと最初の方やったら高かった」と話している。

AUTHOR

まっつ


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