FOLLOW US

UPDATE|2024/01/21

『光る君へ』藤原道兼役は意外ではない? 実は“集大成”かもしれない俳優・玉置玲央のヒール演技

玉置玲央の“怪演”が話題を呼ぶ藤原道兼(大河ドラマ『光る君へ』公式Xアカウントより)

2024年のNHK大河ドラマである『光る君へ』の放送が、1月7日から始まった。同ドラマにはさまざまな注目ポイントが挙げられるが、中でもSNS上の話題をかっさらった要素といえば、俳優・玉置玲央による「藤原道兼」の怪演だろう。これまでNHKドラマで演じてきた役柄とのギャップに戸惑う人も多いようだが、実はむしろ“ヒール役”こそが玉置の真骨頂と言える。

【関連写真】まひろ(吉高由里子)と道長(柄本佑)、ほか『光る君へ』第3回場面カット

玉置が演じる道兼は右大臣・藤原兼家(段田安則)の息子にして、後の最高権力者である藤原道長(柄本佑)の次兄にあたる人物。兄の道隆(井浦新)に対する劣等感や、父親からの愛に飢えていることなどからくる苛立ちを見せ、主人公のまひろ/紫式部(吉高由里子)とも因縁が存在する。

ネタバレになるため詳細は伏せるが、第1話から道兼は衝撃的な行動をとり、『光る君へ』の話題性が一躍高まることに。あまりにヒールすぎる行動だったことから、放送直後には玉置本人が「玉置玲央や俺が演じる大河ドラマの道兼は嫌いになっても、『光る君へ』は嫌いにならないでください」と公式Xで発信していたほどだ。

その後もヒステリックな悪役の道を突き進んでいる道兼だが、役者としての玉置に関しては、まったく正反対のイメージを抱いていた視聴者も多いという。実際にここ数年のNHKドラマでは、玉置は善人の役を演じている印象が強かった。

たとえば昨年1月からNHKドラマ10枠で放送された男女逆転『大奥』では、蘭学者・青沼の補佐である黒木役として登場。難病の撲滅のために奮闘する、熱い男といった役どころだった。そして2021年の連続テレビ小説『おかえりモネ』では、記者の沢渡公平役を熱演。こちらは第一印象こそあまり良くなかったものの、話が進むにつれて報道への真摯な姿勢などが見えてきて好感度が上がる、味のあるキャラクターだった。

そんな玉置が『光る君へ』では一転して憎まれキャラを演じている上、かなりのハマり役だったので、驚いてしまった視聴者もいるのだろう。しかし実のところ玉置は、道兼のような“悪い男”も大得意な俳優だ。


RECOMMENDED おすすめの記事