まさにBreaking Downにうってつけのキャラクターである。しかし若き日の明月院は不良の道に進むことなく、相撲アスリートとして才能を開花。特に日本体育大学在籍時は国体個人優勝、学生横綱、個人戦アマチュア5冠と目覚ましい記録を残した。
「たしかに相撲は小学生の頃から習っていたけど、めちゃくちゃ弱かったです。1回戦負けばかりで、周りの保護者からも『いつまで続けてるの? 弱いくせに』とかバカにされていましたから。それで日体大の相撲部に入ったら、全国から強豪が集まるので、自分なんか本当に最下層ですよ。そして弱いとトイレ掃除とかゴミ掃除を全部押しつけられるんです。
それが猛烈に悔しかったけど、監督は『だったら強くなればいいんだ』って教えてくれましてね。一念発起して、1日11時間くらい猛練習しました。その結果、3ヶ月後には4年生にも全員勝てるくらいまで強くなれたんです」
【後編はこちらから】Breaking Down参戦、千代大龍「相撲界に対する恩返しなんてない、ただ初めて他人のために」