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UPDATE|2019/12/30

お母さん大好き芸人・レインボー池田直人が語る芸人とアイドル「家でお母さんのためだけの握手会を開いたことも」

レインボー池田直人

25日(水)に発売された吉本坂46の3枚目のシングル「不能ではいられない」。そこでWセンターのひとりを務めるのがレインボーの池田直人だ。Instagramにアップされる「人間観察」は、その女装の完成度も相まって人気を呼び、さらに最近では“お母さん大好き芸人“としても注目される。そんな彼の、“アイドル”と“芸人”、それぞれの顔について聞いた。


──吉本坂46での“アイドル”としての活動はいかがですか。

池田 去年の8月に結成してもう1年以上が経つんですけど、ほんとに今までやったことのないお仕事をたくさんさせていただいて、自分のスキルアップになったなと思っています。握手会もそうだし、MVを撮ってもらうこともダンスをすることも、大人数のグループで活動することも芸人としてだけだったら普通はない仕事ですから。それに、ライブでフーフー言われることも特別ですよね。

──アイドルと芸人のキャラの使い分けって意識されているのですか。

池田 うーん、個人的にはそういう切り替えって、自分は得意だなって思ってるんですよ(笑)。吉本坂46をはじめたばかりの頃は、芸人の方に帰ってきた時にちょっと恥ずかしい照れみたいなものもあったんですけど、今はもう振り切れてどっちもやれるようになっています。アイドルとしての自分を知ってくださって、それで劇場に来てくれる方もいるので、じゃあ芸人としても振り切ってやってるところを見せてやるぞ、みたいな感じですね。もちろんアイドルとしても振り切って、堂々と。やりたいタイプなんで(笑)。

──アイドルとしての池田さんが好きな人と芸人としての池田さんが好きな人と、いろいろなタイプのファンがいるという感じになっている?

池田 劇場って、芸人に対して可愛いとかかっこいいとかちょっとお客さんは言いにくい雰囲気があるんですよ。何言ってねん、お前、みたいな。でも、吉本坂46でアイドルもやってると、そこではお客さんも全力で可愛い!って言えますから(笑)。そもそも、僕なんて劇場の出待ちでいくらでもタダで会えるし写真も撮れるんです。でも、わざわざ握手会に来てくれるっていうのは嬉しいですよね。握手会って特別な場所なんだ!と改めて思っています。

──握手会ではどんなやりとりをするんですか。

池田 大好きなの!って言ってくれます(笑)。あとはギャグやってくださいとか、たまにはギャグをくださいっていうのもあるかな。おかげさまで女装も知っていただけているので、メイクのアドバイスとかをすることも最近は増えているんです。チークをもっとピンクにした方がいいんじゃない?なんて答えてます。

──それって女性に対してのアドバイスですよね? 池田さんの女装は女性にしか見えないクオリティですけど、それでも女性にアドバイスをするのは怖くないですか……?

池田 最初はちょっと怖かったですけど、だんだん分かるようになってきたし、もう大丈夫です。堂々とアドバイスしますよ(笑)。吉本の美容番長であるシルク姉さんに弟子入りさせてもらって、もうめちゃくちゃ勉強してますから。最初の頃は振り返ってもヘタクソで、何も知らないから下地ナシに直接チークを塗って色素沈着しちゃったくらいでしたけど(笑)。だから劇場の楽屋でも芸人仲間にネタのダメ出しはできないけど、見た目のところではバンバンダメ出ししています。もう少ししたら、男も美容に気を使うのが当たり前の時代がくるんです。そのときには男の美容のカリスマになりたいなって。

──女性にアドバイスしてしまうほどのクオリティの女装って、どうやって極めてきたんですか?

池田 いつも思っているんですけど、これは僕が女の子が好きだから出来ることなんですよ。女の子が好きだというのは極端な言い方ですが、女の子のこと見るの大好きですから(笑)。女の子よりも女の子を見ているから、分かるのかなって。女装をしていると時々男の人が好きなんですか?って聞かれるんですけど、それだったらオネエになっちゃうじゃないですか。ボクの女装は、女の子が好きだから出来る女装なんです。

──ではある意味で生まれ持った女装の才能があるのかもしれませんね。初めて女装したのって芸人になってからですか?

池田 そうなんです。芸人になって1年目にコントで女装したら、お母さんが娘ができたみたいだって喜んで。もともと女の子も欲しかったみたいで、夢が叶ったっていってくれたんですよ。それで、せっかく顔も女性っぽいところがあるし声も高く生んでくれたので、お母さんも喜ぶんだから女装をどんどんやっていこうと。

──女装は親孝行の一面もあるんですね。で、そのお母さんとの関係も池田さんの有名なエピソードですよね。吉本坂46でのアイドルとしての活動ももちろん応援してくれている?

池田 めちゃめちゃ喜んで応援してくれて、CDもいっぱい買ってくれて。でも握手会は並ぶのが恥ずかしいから行けないって言うから、家でお母さんのためだけの握手会を開いたこともあるんです。まあ家でお母さんと握手しているだけなんで、何やってんねんって感じなんですけど(笑)。ただ、ボクも握手会にお母さんがきたらさすがに照れちゃいますから。

──そこまでお母さんが大好きとなると、好きなタイプはお母さんみたいな女性ということに……。

池田 それは違うんですよね。でも、お母さんと同じくらい僕を愛してくれる人と結婚したいなとは思っています。お母さんもボクのことが大好きで、何をしても応援してくれるんですから。それにお母さんとなら一緒に旅行して同じ部屋に泊まっても何にもストレスないんですよね。そういう人と結婚したい。でも、ちょっと考えることもあるんですよ……。

──それは結婚相手がいるかどうかという……?

池田 マザコンで運動神経悪くて女装してるなんてもうむちゃくちゃだから、誰が結婚してくれるんだ、って(笑)。まあそれもそうなんですけど、将来僕が結婚したらお母さんはどうするんだろうって思うんです。母子家庭の一人息子だから、お母さんを大事にするのは自分しかいない。だから将来のことを考えてしまうこともあるんです。でも、お母さんを大事にできる人じゃないと奥さんのことも大事にできないと思ってますし、それは間違い無いですよね。

──確かな親子の信頼関係が感じられますね……。で、そのお母さんも喜んでくれたという女装では、インスタにアップしている「人間観察」も人気ですよね。アレってどうやってネタを見つけているんですか?

池田 街にいる人をジーっとみたりして(笑)。気をつけているのは、モノマネされた人が嬉しいかどうか。“局メイクさん”のモノマネをしたときに、テレビ局のメイクさんがすごい嬉しいって言ってくれたんですよね。で、私のことかと思ってドキドキしたって。そういうラインを目指していければいいかなと。

──アイドルとしての顔も持ちつつ、最近では美容関係の仕事もあるとか。仕事の幅が広がっていますが、その中でもやっぱり軸は芸人、ということなんでしょうか。

池田 もちろんもちろん。根っこは絶対芸人です。だからコントをしっかりやる。来年の目標はキングオブコントを頑張るということで、相方とも話をしているんです。それぞれ個々の活動をしているけど、それはそれで楽しんで頑張って、コンビに戻ってきたらコントをしっかり。極端なことを言うと、相方とはもうコントだけで繋がってればいいかなとも思っているんです。色を合わせて二人セットで売れていくのって、今の時代なかなか難しい。だからそれぞれの活動を頑張りつつ、でも軸はレインボーとしてのコントだぞ、と。そう思ってると、ネタでばちばちやりあうことはあっても、普通のケンカはしなくなりますね。ある意味ビジネスライクな関係なんで(笑)。

──最後に、これからの活動の目標などを教えてください。

池田 昔はこの仕事をやったらいくらギャラがもらえて、これを月に30本やったら給料はこれくらいかな、とか考えていたんです。でも吉本坂46をやるようになって、そういうことを考えるのはやめたんです。全部楽しんで振り切ってやっていたら、お金は後からついてくるものだって思うようにして。そしたら、芸人とアイドルのキャラの使い分けもぜんぜん苦にならなくなってきた。ほとんど素でできるようになってきたんです。だからどんどんいろんなお仕事をいただいてやっていっても、切り替えてやっていくことには自信がありますね。あとは芸人としてはコントをしっかり頑張ること、アイドルとしては吉本坂46をもっともっと流行らせること。アイドルとしてキャーキャー言われるのも、コントでどかーんと笑いを取るのも、どっちもすごく気分がいいですから(笑)。

▽吉本坂46 3rdシングル『不能ではいられない』
12月25日(水)に発売される吉本坂46の3rdシングル。表題曲『不能ではいられない』は、2ndシングルで行ったジャケット売上対決で1位となったREDが歌唱。池田直人(レインボー)と小寺真理(新喜劇)がWセンターを務める。YouTubeでMVが公開されると、高難度の超合体ダンスも話題になった。

(取材・文/鼠入昌史)
CREDIT

取材・文/鼠入昌史 撮影/西邑泰和


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