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UPDATE|2022/02/05

『浅草キッド』松村邦洋が柳楽優弥への所作指導を語る「まずはたけしさんを好きになってください」

松村邦洋 撮影・西邑泰和



――作品として『浅草キッド』はどう見ましたか?

松村 たけしさんは「もっと悲惨だった」と話してますけど、美しい師弟愛にスポットを当てたのがよかったと思います。コメディもわかってる大泉洋さんが、たけしさんの師匠である深見千三郎さんを上手く演じてましたね。居酒屋の客が気を遣って、ツービートの漫才からナイターにテレビのチャンネルを変えようとしたら、深見さんが「いいから見せろよ!」と怒ったシーンにはグッときました。

――松村さんは、深見千三郎さんと接点はないんですよね。

松村 僕らの世代で接点のある芸人ってTAKE2の東(貴博)さんくらいじゃないですか? 深見さんと銭湯に行ったことがあると聞きました。東八郎さんの息子さんですからね。深見さんは舞台にこだわり続けた方なので、映像が残っていないと言われているんです。だけど、『驚きももの木20世紀』(テレビ朝日系)で深見さんの映像が流れたことがあって。それこそ驚きました。

――深見さんのような生き方に憧れはありますか?

松村 板の上で戦うってすごいことですよ。テレビはタダですから。木戸銭をとって客前で芸を見せるのがホンモノの芸人だと思います。僕だって、すべてを捨てて舞台だけで生きるくらいの覚悟を持ったほうがいいんじゃないか、という考えが頭をよぎることがあるんです。(後編へつづく)

【後編はこちら】『浅草キッド』・松村邦洋が語る恩師ビートたけし「俺のマネをするならいい服着ろ、バカヤロー」

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