FOLLOW US

UPDATE|2022/02/09

南果歩がライフワークの海外一人旅を語る「初対面の人の家に宿泊、私はどこでも生きていける」

南果歩 撮影・田中健児



――外食は一人でできないと仰っていましたが、旅行は平気なんですね。

南 仕事柄、急に1~2週間スケジュールが空くんです。そうすると友達とは時間が合わなくて、事前に約束ができないんですよ。それに若いときは安いチケットを探していたので、一人のほうが機動力もありました。それに私は飛行機に乗っている時間も好きですし、空港そのものも大好きで、空港にいるだけでときめくんです。

そういえば初めてのニューヨーク一人旅で、泊まる場所は確保していたんですけど、空港からの経路が分からなかったんです。ところがニューヨーク便で隣に座っていた女の子と仲良くなって、彼女はフィアンセが迎えに来てくれると言うので、「いいなー」と言ったら、「じゃあ乗っていきなさいよ」と車に乗せて行ってもらいました。そういう縁に恵まれていますね。

――お仕事に関しては、もともと海外志向はなかったそうですが、27歳のときにアメリカ映画のオーディションの話が舞い込みます。それまで海外の作品に出演したことはあったんですか?

南 その前に一度スイス映画に出ているんですけど、そのときは日本に監督がいらっしゃっての撮影でした。

――オーディションでミロス・フォアマン監督と出会いますが、南さんにとって大きな財産となった出来事だったそうですね。

南 だって『アマデウス』を撮った監督ですよ! すごく衝撃を受けた作品だったので、そんなチャンスがあるなら絶対に会いたいと思いました。実際にお会いしてみると、巨匠オーラはなくて、普通にニコニコしているおじさん(笑)。でもお芝居になると、ものすごくエネルギーを持って接してくるんです。本物ってこういうことなんだ、すごい人がいるもんだとカルチャーショックを受けました。結果的に最終オーディションでマッチングできずに、大きな挫折を感じましたが、貴重な経験でした。(後編に続く)

【後編はこちら】南果歩が出産、乳がんを経験して感じたこと「命以上に大事なものはないなと痛感」
AUTHOR

猪口 貴裕


RECOMMENDED おすすめの記事