──キャンパスライフはいかがでしたか。
みなみかわ 新しい友達とか彼女とかできたりするんかな、という期待はありましたけど、実際は同級生みんな働いてはるし、もちろん僕もバイトしてるし。真剣に勉強してる人ばっかりやったんであんまり交流もなかったんですよ。それに夜間やから外も暗いし、なんか僕の気分もだんだん暗―くなってきて(笑)。ただその頃に「M-1グランプリ」が始まるんですよ。お笑い番組から遠ざかっていた僕が、それを見て「やっぱりお笑いっていいな」って再認識するんです。
──それで芸人になろうと松竹芸能の門をたたくわけですか?
みなみかわ まだ全然芸人志望じゃなかったんですよ。その頃の僕はいわゆる作家志望やったんです。
──それは意外です。
みなみかわ 今思えば短絡的で、作家の仕事を1ミリも理解してないやろ、って思うんですけど。それで、大学に通いながら松竹芸能の養成所に作家志望で入るんです。
──そこで吉本興業の養成所を選ばなかったのはなぜですか?
みなみかわ 迷ったんですけどね。でも僕は何ていうか、「いつも逆に行ってる」っていう感覚があって。子供の頃にゲーム機でプレステとセガサターンでセガサターンのほうやってたりとか、高校は男子校と共学で男子校、大学も夜間です。なんか、メインじゃない方を選ぶ癖があって。もちろんほかにもいろんなことが重なってなんですけど、吉本さんみたいにメジャーで、同期が何人もいて、ということになると、そこに入ったら勝てないんじゃないかと。で、「ここやったら多分一番になれるぞ」というのがあって(笑)、それで松竹に入ったんです。