──家庭と仕事の両立という大変さもあると思いますが、仕事を続けるなかで一番大事にしていらっしゃることはなんでしょうか。
板谷 ここまで続けられたのは、人との出会いがあったから、だと思っています。自分にとっては出会いが一番大事なことですね。出会えているから、続けさせてもらっている。そう思います。
この映画も伴明さんが「板谷、どう?」と、20年前の出会いを大切にして声をかけてくれたことが始まり。だからこそ、全力で応えるしかなかったですけど。出会いってループするんですよ。過去の出会いが繋がったり、他の人との出会いになったり。これからも出会いを大事にしていきたいなと感じます。
──最後に改めて本作について、メッセージをお願いします。
板谷 女性が主人公の作品ですが、性別関係なく、今の時代同じようなことを経験された方がたくさんいらっしゃると思います。ついつい意地を張ってしまったり、自分で何とかしようとしてしまったり。でも、苦しいときには近くの人に「助けて」って言ってもいいんじゃないかな。そういうメッセージが詰まっている映画です。コロナ禍の物語なので、身近に感じすぎて痛いと思うシーンもあるかもしれませんが、たくさんの方に観てほしいです。(取材・文 吉田光枝)
▽ヘアメイク:結城春香
スタイリスト:古田ひろひこ
衣装:SINME