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UPDATE|2022/09/29

「リングに上がってこい!」大仁田厚がファンキー加藤を挑発、元週刊プロレス記者が一部始終を明かす

大仁田厚と小島和宏



それは納得できるのだが、会場となるのが横浜アリーナや幕張メッセといった1万人規模の大会場。しかもコンサート開始前の客入れの時間だったりするので、緊張感からメンバーが泣き出してしまう、などというアクシデントもあったりした。あの修羅場と比べたら、きっとなんとかなる!

ステージに上がった大仁田はしばらく僕とは目を合わせず、前夜、日本武道館で開催された全日本プロレス50周年記念興行の裏話をたっぷりと語り出した。まさにここでしか聴けないホットな話題。このあとのトークがグダっても、これである程度の満足度は担保できる。大仁田もいっぱいになった客席に感動していたので、いきなりボーナストラックをぶちこんでくれたようだ。

さて肝心の本編だが「ここからは台風の中、足を運んでくれたお客さんのためだけの大暴露大会じゃ!」(大仁田)。ゆえに詳細について書くことはできないのだが、けっして理不尽に怒っていたわけではなく、当時の関係者の証言との「意見の相違」を熱く、丁寧にひとつひとつ反論してくれた。なにせ30年も前の話なので、すべての関係者の証言が合致することは稀である。ましてや若手社員と組織の長では見え方も感じ方もまったく違うわけで……全員が当時、体験した「事実」を語ってくれたことは間違いないのだが、それがひとつの「真実」に結びつくわけではないのである。

結局、大仁田は「小島ちゃんじゃなかったら、このイベントには出なかった」と連呼し「すべてを認めるわけにはいかないけど、文章からFMWに対する熱が伝わってきたから」と、終演後、サイン会を開催することを“条件つき”で承諾してくれた(その条件というのはサインと一緒に反論も書きこむ、というもの。まさにここでしかもらえないサインで、逆に超レア物になった)。

首根っこをつかまれることも、ぶん殴られることもなく、無事にトークショーは終了。サイン会に参加したお客さまからは「緊張感が伝わってきて面白かった」「大変でしたね」というお声をかけていただき、とりあえずホッとしたが、ドッと疲れが出て、ここから2日間、寝こんでしまうことになる。もうこんな緊張感、二度と味わいたくない!

AUTHOR

小島 和宏


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