「今までは自分のキャラクターだけで笑いを取ろうとしていたので、正直もっと面白いことを言わなきゃ!と思って焦ることもあります。例えば恋愛の話とか、食生活とか、顔芸とか。かっこよく言えば、自分の生きざまで笑ってもらえていた分、どうしようという感じです。本当焦りますね。30歳になったことだし、そろそろ頭を使った笑いを考えていきたいなと思うんですけど、それはそれで向いてないのかなって……。ちょっと今、ネガティブ出てきましたね(笑)」
落ち込んだときは「寝るか、食べるか」で解消する。「とことんネガティブになって、どん底までわざと落ちるときもあります。そうなると、もう上がるしかないと思えるじゃないですか」と笑う。
「芸人としては、ネタにして消化してる部分もあるかもしれないですね」
本作では、ポジティブに変わった夢子によって仕事仲間や環境が変わっていく様も見どころに。かなで自身は夢子のように周りを巻き込んでいくタイプというより、周囲に助けられることの方が多いという。
「私、周りの人に恵まれてるなと思うことが多いんですよ。芸人になる前、お笑いをやろうと思っている、と友だちに相談したら『かなでは周りに恵まれる人だから絶対大丈夫』って言ってくれた子がいて。今、本当にその通りだなって思っています。さすがに夢子みたいな超ポジティブな人は周りにいないですけど(笑)」
その突き抜けたポジティブさが夢子の面白いところでもあるというかなで。演じながら、そのセリフや行動に元気をもらうこともあった。
「陰口を言われているところに居合わせてしまっても『嫉妬って怖いわね』とか、夢子はポジティブへの変換がすごいんですよ(笑)。そういった面白いくらいのポジティブな夢子の言葉はもちろん、夢子と同じ企画部のメンバーや草川(拓弥)くんが演じる結城副社長の言葉も勇気づけてくれるものがたくさんあるので、コンプレックスに悩んでいる方や自分に自信がない方にぜひ見てもらいたいなと思っています。この作品を通してパワーをいっぱいもらってほしいです」
▽『デブとラブと過ちと!』 毎週月曜22:00~22:30 (TOKYO MX1) ※11月7日スタート毎週土曜24:30~25:00(BSフジ)※11月12日スタート【出演】かなで(3時のヒロイン)、草川拓弥(超特急)、太田夢莉、中西悠綺、西村ヒロチョ、志保、高橋健介、崎山つばさ ほか▽衣裳神波憲人衣裳アシスタント岩切よしのヘアメイクオオクボエミコ森美登里(取材・文/吉田光枝)【後編はこちら】3時のヒロイン・かなでが明かす超特急・草川拓弥との胸キュンシーン「口くさかったらすみません」