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UPDATE|2022/11/24

「もうちょっと失敗していこうと思った」鞘師里保が感じるようになった“自由”の形

鞘師里保 撮影/田中健児



──楽曲の先に、ダンスやライブでのステージングがあると思うのですが、そういった部分を意識して出した意見もありますか?

鞘師 『Stupid』のようにダンスのイメージが明確に浮かんで「絶対に歌いたいです」と即決した曲もあるんですけど、『WE THE ONES』は「もうちょっとイントロで速度感を出してほしい」とお願いしたので、ちょっとビートが足されているんですよね。そこから更に、カミさんからも「ラストサビはドラムンベースにして更に加速させて終わる展開にするのはどう?」とご提案いただいて。おかげで、よく聴いてもらうと分かるんですけど一番・二番のサビと最後のサビでバックミュージックが全然違うビート感になり、満足しています。

──ライブではもちろん踊りながら歌うと思うのですが、そのときの歌いやすさみたいなことも考えたりするのでしょうか?

鞘師 正直、そこまではしてないです。曲は曲でクオリティに全振りしちゃっているので、どうやってライブで歌おうかという状態ではあります(笑)。例えば『WE THE ONES』だとBメロで歌とラップの声が重なっている部分もあるのでどっちを生で歌うか選ばなきゃいけないし、ライブでの歌を作る上ですごく大事なところなので、前回以上に細かく進めていく必要がある楽曲が急に増えたなぁという感じです。体力のことも考えなきゃいけないですし……。でもわざわざ自分たちを追い込もうとしているパートがあったりもしますし、楽しみにしてほしいです!

──今回のコンセプトにもありますが、今の鞘師さんにとって“自由”とはどんなものでしょうか?

鞘師 私にとっては……自分を取り繕わないことですかね。昔は相手の期待に応える自分でいなきゃいけないと、勝手に自分で自分の首を絞めている部分があったんです。でも今はマナーや常識はきちんと守った上でですけど、ナチュラルな私を受け入れてくれる人が受け入れてくれたらいい、ということをちょっとずつ覚え始めているところですね。それができることが自分にとっての自由かなぁって。

──そう思うようになったのはいつ頃からですか?

鞘師 今年から、どういう自分であってもある程度受け入れてくれるという周りへの信頼もあり、ちょっと羽を伸ばしてみるかとより思うようになりました。あと、もうちょっと失敗していこうと思ったんですよね。

──失敗ですか。

鞘師 そうです。今までは失敗しないようにと慎重に歩いてきた部分があるんですけど、それをもうちょっと失敗しよう、失敗する機会を作ろう、と。じゃないと人生が面白くなっていかないなぁと思ったんですよね。でもそのおかげで自由を感じるようになってきたし、今はそれが自分にとって楽になる手段だなと思っています。

──そう考えるようになってから、実際に失敗したことはあるんですか?

鞘師 それが意外と少なくて! というのも、思い切って意見を言ってみたら「あ、そんなこと?」みたいに言われることがたくさんあって。例えば私、言ったら迷惑かなとか思って「会いたい」と連絡できないタイプだったんです。でもスケジュールが合わないとかはあるにせよ、声をかけてみたら全然会えるじゃんと思って(笑)。今はちょっとずつ成功体験を覚えていますし、軸が自分にある感じがしています。

>>後編はこちら

(取材・文/東海林その子)

▽鞘師里保(さやし・りほ)
1998年5月28日生まれ、広島県出身。モーニング娘。の“絶対的エース”として2015年12月までグループを牽引。ダンス留学を経て2020年9月より芸能活動を再開し、女優や歌手としての活動を本格化させている。
Instagram:riho_sayashi_insta
スタッフTwitter:@sayashi_staff
YouTube(https://www.youtube.com/channel/UCz7dJX1Q68hzLaRjCoTEesA)

▼「RIHO SAYASHI 2nd LIVE TOUR 2022」
2022年11月30日(水)@愛知・名古屋DIAMOND HALL/開演18:30
2022年12月1日(木)@大阪・心斎橋BIGCAT/開演18:30
2022年12月10日(土)@宮城・仙台PIT/開演17:30
2022年12月17日(土)@福岡・Skala Espacio/開演17:30
2022年12月18日(日)@広島・BLUELIVE HIROSHIMA/<昼>開演14:30<夜>開演18:00
2022年12月29日(木)@東京・Zepp Haneda/<昼>開演14:30<夜>開演18:00
チケット料⾦:6,800円(税込)
CREDIT

取材・文/東海林その子 撮影/田中健児


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