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UPDATE|2023/04/01

88歳でイケメン、BL、韓ドラにドハマり…東海林のり子「歳を取るってつらいことじゃない」

東海林のり子 撮影/松山勇樹

格差・貧困問題に取り組み、メディアで積極的に発言をしている作家・雨宮処凛が、バンドやアイドルなどを愛でたり応援したりする“推し活”について深堀りするコラムシリーズ。1回目は米寿を迎えてもなお現役でイケメン俳優やヴィジュアル系バンドを推す、フリーアナウンサーの東海林のり子さんに話を聞いた。文・雨宮処凛(前後編の後編)

【前編はこちら】ヴィジュアル系の母、東海林のり子のバンギャ人生を雨宮処凛が深堀り「88歳で現役」

【写真】米寿をむかえた東海林のり子と作家・雨宮処凛

前編で綴ったように、東海林さんは30年以上、ヴィジュアル系のシーンを見つめてきた。2016年には幕張メッセで10万人規模のヴィジュアル系音楽フェス「VISUAL JAPAN SUMMIT」が開催されたが、これにも参戦。それだけでなく、そこでは「人生初めて」の体験をしたという。

「前に取材したことがある若い子のバンドのライブを見てたら、突然『最前(最前列)取ろう!』と思ったの。それで私、突然立ち上がったの!」

一緒にいた人に「どうしたんですか?」と言われながらも最前を目指して進む東海林さん。すると、奇跡が起きた。ファンの子たちが次々と道を開けてくれたのだ。まるで「モーゼの十戒」である。バンギャにとっての「神」が客席に降臨し、「最前」という聖地を目指しておられるのだから当然と言えば当然だ。

「女の子たち、最前でヘドバンやってるんだけど、もう隙間がないの。でも私が行ったらバーって開けてくれて。それで私、髪短いけど頭振ったの。そうしたらメンバーがギター弾きながら、『あ、東海林さん!』って気づいてくれたの!」

メンバーもさぞかしびっくりしただろう。

「やってみたいことってあるじゃない? どこかでやらないと、なかなかできるチャンスなんてないから、ここを逃したらできないなって」

それが80代にして「最前でヘドバン」って本当に素晴らしすぎる。東海林さんは「最前取った自分に勲章あげたいくらい!」と嬉しそうに振り返る。「やってみたいこと」はまだまだある。韓国ドラマでよく見る「バックハグ」だ。

「米寿の時に、LUNA SEAのメンバーにバックハグをお願いしたの。INORANとJと真ちゃん(真矢)。INORANは優しいから、バックハグしながら『東海林さん、僕もあったかい気持ちになった』って言ってくれたの」

全INORANファンが悶える情報である。次の目標は「卒寿」。90歳になったら「お姫様だっこ」をしてもらいたいそうだ。

「もうこの年だと、誰にでも頼めるのよ(笑)」と悪戯っぽく笑う東海林さん。

そんな東海林さんの好奇心はとどまるところを知らず、最近では韓国ドラマにハマっているという。特にお気に入りなのは『梨泰院クラス』のパク・ソジュン。


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