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UPDATE|2023/04/09

祝・番組8年目突入、吉岡里帆の会話力とラジオパーソナリティとしての魅力

吉岡里帆写真集『里帆採取 by Asami Kiyokawa』(集英社)


ライフスタイルの話題では、野田の家のバルコニーの様子を見た吉岡が「(家庭菜園で)とうもろこし育ててらっしゃいません?これ」「(家庭で育てるのが難しいのに)なんでこんなに上手に育ってるんですか?」と驚きを見せる場面も。ゲストからさまざまな話を引き出し、「もっと聴きたい」と思っている間にコーナーが終了してしまうほど、彼女とゲストの会話に夢中になってしまう。

ナビゲーターとしてゲストの魅力を“会話”だけで引き出していく。ただ相槌を打つだけではなく、相手の話にしっかり耳を傾け、言いたいことを瞬時に理解し、受け取ったことを自分の言葉でゲストやリスナーに伝えていく。自分の考えや経験を交えながら話題に踏み込んでいくその姿勢は、リスナーである私たちに新たな興味や気づきをもたらしてくれる。その姿勢がどんなゲストでも揺るがないところが見事だ。

それは、どのような相手にもリスペクトの気持ちがあるからこそだろう。その態度や姿勢が“会話”から惜しみなく聴き取れる。会話をしながら相手の気持ちをほぐし、素顔を引き出していく。会話を通して話が盛り上がっていく様子がわかるのも、耳を惹きつける理由の一つだ。

さらに、会話を通して彼女自身が多岐にわたる趣味や興味を持っていることも伺える。音楽や映画、旅行、アートなど幅広いトピックに深い知識を持ち、自分が得た情報をトークに交えられるのも彼女の力だ。自分の経験や感じたことを交えながら話せるのは、いろいろな出来事から湧き起こる感情を常に大事にしているからだろう。いかに日常を踏みしめて生きているか、大切にしているかがよくわかる。

相手が同年代でも、先輩でも、しっかり同じ目線で会話ができる。堅苦しさがなく、どんな話題もやわらかい物腰を感じさせる声のトーンと速度も心地よい。それでいて軽さは状況に応じて使い分けが適切で、真面目な話や苦労話などにも、相手と真正面から向き合ってくれるから耳を離せない。彼女の人柄やキャラクターがリラックスした雰囲気を作り出し、ゲストにも、リスナーにも居心地のよさを与えてくれるのだ。

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2021年2月には、同番組のトークを収録した書籍『LIFESTYLE COLLEGE 吉岡里帆と日曜日18時』(リットーミュージック)が発売されている。番組内のトークから珠玉の24編が詰められた一冊だ。

radikoの普及でラジオがより身近になった今、“日曜日18時”はぜひこのラジオに耳を傾け、改めて吉岡里帆の凄さに触れてほしい。

【あわせて読む】累計12万部超・吉岡里帆の“伝説の写真集”2冊が待望のデジタル版発売

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