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UPDATE|2023/04/27

倍賞千恵子、ウディネ・ファーイースト映画祭にてゴールデン・マルベリー賞(生涯功労賞)受賞

(C)2022『PLAN 75』製作委員会/Urban Factory/Fusee

第75回カンヌ国際映画祭にて早川千絵監督がカメラドール特別表彰を授与された映画『PLAN 75』にて、主演を務めた倍賞千恵子が第25回ウディネ・ファーイースト映画祭にてゴールデン・マルベリー賞(生涯功労賞)を授与され、授賞式に登壇した。

【写真】映画祭に登壇した倍賞千恵子【32点】

映画『PLAN 75』は、超高齢化社会に対応すべく75歳以上が自ら生死を選択できる制度<プラン75>が施行され、その制度に大きく翻弄される人々の姿を描いた衝撃作。

主人公・角谷(かくたに)ミチを演じる倍賞千恵子をはじめとし、磯村勇斗、河合優実、たかお鷹やステファニー・アリアン、大方斐紗子、串田和美らが顔を揃えた。脚本・監督は、本作が長編初監督作品ながら、2022年カンヌ国際映画祭オフィシャルセレクション「ある視点」部門への正式出品、カメラドール特別表彰授与という快挙を成し遂げた早川千絵。

SNSを中心に「震えるほど感動」、「頭から離れない」、「“生きる”という命題を観る者に突きつける大傑作」など絶賛の声が多く寄せられたほか、“75歳以上に生死の選択権を与える<プラン75>の制度”に対して、賛否両論を巻き起こした。

作品への口コミの高さに加え、キャスト陣の演技も高く評価され、第46回日本アカデミー賞 優秀主演女優賞、優秀脚本賞や第65回ブルーリボン賞 主演女優賞、監督賞をはじめとした国内の主要映画賞を獲得している。また、第47回トロント国際映画祭のコンテンポラリー・ワールド・シネマ部門や国際映画祭への出品も相次ぎ、フランス、シンガポール、タイ、台湾など30カ国以上の国と地域で配給されるなど、世界各国でも高い評価を受けている。

今回、イタリアで開催されている世界最大のアジア映画祭、第25回ウディネ・ファーイースト映画祭にて、『PLAN 75』の主演でも話題を呼んだ倍賞千恵子にゴールデン・マルベリー(生涯功労賞)が授与された。

同映画祭は、ヨーロッパ各国からアジア映画ファンが集まる、世界最大のアジア映画イベント。過去には、2015年に音楽家・久石譲、2016年に映画監督・大林宜彦、そして昨年には映画監督・北野武が同賞を授与されており、日本人女優としては倍賞が初の栄誉に輝いた。

今回、『PLAN 75』(2022年/早川千絵監督)とともに、ウディネ・ファーイースト映画祭の観客のために倍賞自らが選んだ『男はつらいよ』シリーズ1作目の『男はつらいよ』(1969年/山田洋次監督)と『家族』(1970年/山田洋次監督)の特別上映が行われ、上映にも立ち会った。会場では多くの観客に囲まれ、サインを頼まれる一幕も。

また、『PLAN 75』の上映後にはスタンディングオベーションが起こり、倍賞や早川千絵監督からは満面の笑みがこぼれた。

授賞式では、「私が60年ちょっと映画に携わってきたことを、遠くの国の皆さんが見ていてくださったことが何よりも嬉しかったです。ウディネ・ファーイースト映画祭は25周年。私の歳を超えるまで、ずっと続けてくださいね。皆さん、本当にありがとうございました!!」と喜びを語った。

そして、感謝の気持ちを込めて『PLAN 75』の劇中でも歌っている「林檎の樹の下で」を披露すると、感動で涙される観客も。会場は割れんばかりの拍手と歓声に包まれた。

【あわせて読む】SNSで「震えるほど感動」と大反響の映画『PLAN 75』より、主演・倍賞千恵子のコメントが公開

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