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UPDATE|2023/06/14

田中圭、佐藤健と並んで「助演男優賞」、令和版“意外な”本格演技派お笑い芸人3選

映画『Gメン』では高校生を演じるりんたろー。/映画『Gメン』公式 Twitter(@gmen_movie)より

ここ最近、お笑い芸人の俳優としての活躍が目覚ましい。現在放送中のドラマだけを見ても、『わたしのお嫁くん』(フジテレビ系)にヒコロヒー、『Dr.チョコレート』(日本テレビ系)にはお笑いコンビ「アルコ&ピース」の平子祐希など、数多くの芸人が出演している。かつて演技力に定評のあるお笑い芸人といえば、「ネプチューン」の原田泰造や「ドランクドラゴン」塚地武雅、「アンジャッシュ」児嶋一哉などが挙げられていたが、今もそうした「役者系芸人」の歴史は続いているのだろう。そこで本稿では、今後の俳優活動に期待したいお笑い芸人を紹介していく。

【写真】自伝エッセイについて語るEXITのりんたろー。【8点】

まず1人目は、お笑いコンビ「EXIT」のツッコミ担当・りんたろー。だ。相方の兼近大樹と共にチャラ男キャラクターで知られているが、彼の演技力は全くチャラくない本格派として定評がある。

りんたろー。が初のドラマデビューを飾ったのは、上野樹里主演の月9ドラマ『監察医 朝顔』(フジテレビ系)。同作で彼は右ほほに大きなヤケドがある男――最終回の犯人役を務めており、普段の姿からは想像もつかない不気味な演技は、放送当日のTwitter上で「りんたろー」の名前がトレンド入りするほど大きな注目を集めていた。

このように彼はテレビで見るキャラと真反対の役柄を演じることが多く、田中圭主演のHuluオリジナルドラマ『死神さん』でも、チャラ男キャラとは180度異なる心優しき交番勤務巡査・榎田悟役を演じている。

同ドラマに出演するにあたり、彼は髪を黒髪に変え、髭も剃り、チャラ男を完全に封印して撮影に臨んだそうだ。そもそもりんたろー。はチャラ男キャラを売りにしながらも、根はとても真面目なことで有名。当の本人は「No練習ブチ上げでしょ!」「朝までテキーラぶちかましてそのまま撮影行っちゃってすまそー」などとツイートし、あくまでチャラ男キャラを貫き通しているが、根が真面目だからこそ榎田のような役柄も務まるのだろう。

そして今夏公開の映画『Gメン』でりんたろー。は、初の映画デビューを飾る。驚くべきことに現在37歳にして、劇中で高校生を演じるという。今作でも持ち前の演技力を存分に生かしてほしい。

お笑いコンビ「バイきんぐ」の西村瑞樹もまた、演技力に定評のある1人だ。彼の天然ボケなキャラクターはバラエティなどでよく知られているが、その一方で彼の演技力も注目に値する。

例えば4月期のドラマ『波よ聞いてくれ』(テレビ朝日系)では、スープカレー屋の店長・宝田嘉樹を熱演。その自然体な演技が話題となり、店長が西村であることに気づかなかった視聴者も少なくない。

そもそも西村は新作のネタを練習する際も、相方の小峠英二からテンションや間のとり方などすべて演技指導が入るのだそう。

2022年7月に公開された「ENCOUNT(エンカウント)」のインタビュー記事では、西村本人が「小峠の演技指導はけっこう厳しい」とこぼしており、「僕はネタの設定になりきるというか、入っていくような意識はあります。むしろドラマとかの方が、お笑いと違って極端なキャラじゃないぶん自分がいるという感じ」と語っていた。

一見おどけたキャラクターだが、一度役になりきるとその自然体ぶりは見事なもの。もしかしたら彼の自然体な演技は、相方の演技指導の上に成り立っているのかもしれない。ポンコツキャラの域を越えた、西村のこれからの演技にも注目が集まる。


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