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UPDATE|2023/07/29

カンニング竹山が“ひとり趣味”を本に「50代、好きに生きていいんじゃねぇか?」

カンニング竹山 撮影/西邑泰和

お笑いコンビ・カンニングを結成してから31年を数えるベテラン芸人、カンニング竹山が、7月11日に著書『カンニング竹山の50歳からのひとり趣味入門』(ポプラ社)を上梓した。競馬好きで知られる竹山だが、実は他にも様々なジャンルに興味を向ける趣味人だったのだ。売れっ子芸人が忙しい合間を縫って「楽しいこと」と向き合う姿勢、そして趣味を通じて感じた「前向きな生き方」について語ってくれた(前後編の前編)。

【写真】50代を謳歌するカンニング竹山

『ひとり趣味入門』ってタイトルの本ではあるんですけど、自分としてはそこまでガチガチに「趣味!」という捉え方をしてはいなくて。本のなかでは競馬とサラブレッド、キャンプ、バイク、野球にアメフト、YouTube制作といろいろ挙げましていますが、趣味って言いきってしまうと「これをやらなきゃ、あれもやらなきゃ」って義務的な感じがしてしまうので。簡単に言うと「俺は今、こんなことをして遊んでます」ということ。だから10年15年前だったら違うラインナップだったろうし、5年後には本に載っていることはもうやってないかもしれないし。

仕事と趣味、という分け方が大嫌いなんです。スイッチのON/OFFみたいな生き方が一番くだらない。そういう風に区切っちゃうから、仕事で行き詰まったりした時にみんな病んじゃうんですよ。理想を言えば、仕事も遊びも全部を楽しみたい。難しいですけどね。でも全部を楽しめる心を作っていくことが重要というか。ひとつのことにとらわれ過ぎない、抱え込まない、そのほうが人生楽しいよ。そんな考え方でいたいんですよね。

そう思うようになったのは、40歳を過ぎて自分の先輩たち、木梨憲武さんらと遊ぶようになった時に「このおじさんたちいつも楽しそうだな」って感じたからなんです。いつも好きなことやってるな、って。ちょうど自分がここからどう生きていくか、どういう人生を過ごして終わるのか、ってことを考え始めた時期で、「じゃあ俺も好きなように生きていいんじゃねえか?」という意識になりました。

それまでは、存在のカテゴライズから生き方まで、自分で「俺はこうだ」って決めすぎていたと思うんです。「芸人だからこうしなきゃいけない」と考えるのも自由だけど、やりたいことを好きなようにやるのも、どっちも正解。それでいいのかなって。


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