FOLLOW US

UPDATE|2023/09/05

妊婦に苦しめられる女性社員の苦悩 『転職の魔王様』が切り込む逆マタハラのリアル

『転職の魔王様』(フジテレビ系)公式サイトより

8月28日に放送された『転職の魔王様』(カンテレ・フジテレビ系、毎週月曜夜10時 )では、妊娠や出産、育児をする人が、職場の人などに迷惑行為や過剰な負担を与えるハラスメント“逆マタハラ”を軸にした前衛的な内容だった。

【関連写真】黒川智花が出演した『転職の魔王様』第7話場面カット

普段は指導係の来栖嵐(成田凌)とコンビを組むことが多い未谷千晴(小芝風花)。7話では家庭の事情でしばらく残業ができない広沢絵里香(山口紗弥加)をサポートするため、広沢とコンビを組むことになる。

新コンビとなった2人は「従業員が多い職場」という要望を口にする皆川晶穂(黒川智花)の転職支援に乗り出す。順調にヒアリングを進め、オススメの求人を紹介する際、広沢が「産前産後休暇や育児休暇が充実していて」「私も子育て中なのでこういう会社、とってもいいなって思います」と口にした瞬間に皆川の表情が一気に曇り出す。

そして、皆川は面談直後に未谷に広沢を担当から外してほしいと告げる。未谷だけでなく、そのことを後々聞かされた広沢も動揺が隠せない。ただ、来栖のフォローのおかげで、皆川は先輩社員の日下部さやか(村川絵梨)が産休を取ったことによって、その業務を一手に引き受けることになり、業務に忙殺されて前職を退職した過去があることを聞く。

その時、「日下部さんの子供が熱を出した時も、日下部さんが早退したり休んだりしたら、そのサポートをするのもいつも私でした」「この会社は私に負担を強いて何とも思ってないん」と逆マタハラ被害を受けていた当時の心境を振り返る姿に共感させられる。

また、退職を告げた時のことを振り返る中、会社を去ろうとする皆川の後ろから日下部が追いかけ「私のせいだよね?」と聞くと、「そうです……なんて言えるわけないじゃないですか」と声を荒げるシーンは強烈。皆川も日下部も何とも言えない表情を浮かべ、逆マタハラという問題の複雑さと恐ろしさを突きつけられた。
AUTHOR

望月 悠木


RECOMMENDED おすすめの記事