漫画やアニメなどの実写化作品に向けられる原作ファンの目は実に厳しい。その理由の1つには、フィクションのキャラクターを“現実の俳優”が演じることの難しさがあるだろう。しかしそんな中で、多くの実写化作品に出演し原作ファンを納得させてきた俳優がいる。Netflixの映画『シティーハンター』にも出演が決まっている鈴木亮平だ。
【関連写真】『下剋上球児』主演・鈴木亮平と元プロ野球選手の鳥谷敬同映画で鈴木が演じる冴羽リョウといえば、90年代の“イイ男”の象徴とも言える存在。当時の男性はみな、冴羽リョウのようになりたかった。そんな彼が主人公の伝説的な漫画『シティーハンター』は、過去に数回実写化されているが、いずれも海外で作られた作品。歴代冴羽リョウを見てみると、まず香港で作られた実写映画がジャッキー・チェンで、フランスの『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』がフィリップ・ラショーだった。
ファンの中のキャラクター像が強すぎると、逆に外国人俳優が演じたほうがすんなり受け入れられるという現象がしばしば起きる。そのため香港版もフランス版も、なかなかウケが良かった。しかし日本の映像作品として日本人キャストを起用するとなると話は別。やはりファンはより完璧な“冴羽リョウ像”を求めてしまうので、海外の実写化作品よりもハードルが高くなりがちだ。
ところが今回白羽の矢が立った鈴木に関しては、むしろ好意的な声のほうが多い。実写版『シティーハンター』の主演を鈴木が務めると発表されるや否や、ネット上は期待の声で溢れかえり、逆に実写化作品にありがちな「イメージと違う」「ホントやめてほしい」といったネガティブコメントは、ほとんど見られなかったように感じる。