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UPDATE|2023/09/03

リリー・フランキーの笑顔にゾッ…悪役の怪演でトラウマを植えつけた俳優3選

映画『凶悪』DVD(Happinet)

映画俳優のなかには、悪役を演じるために生まれてきたとしか思えない才能の持ち主がいる。彼らは迫真の演技によって、主演を凌駕するほどの存在感を発揮し、作品を別次元の面白さに導いていく──。今回はそんな天性の悪役たちのなかから、3人の代表的な役者を紹介していきたい。

【関連写真】鈴木亮平の狂気じみた悪役ぶりが話題になった『孤狼の血2』

まず一人目は、リリー・フランキー。彼は2013年に公開されたサスペンス映画『凶悪』で、初の悪役に挑戦した際、驚くべき才能を見せ付けた。

同作は実際に起きた凶悪殺人事件をベースとして作られた作品であり、暴力的なシーンで満ち溢れている。しかし実際に手を下すのは、ほとんどがピエール瀧演じる暴力団員だ。リリー・フランキーが演じた不動産ブローカーの「先生」は、被害者が苦しむ姿をただニコニコと笑って眺めるという異様な人物像だった。

直接手を下した際の迫力もすさまじく、物語中盤では命乞いをする老人に非道のかぎりを尽くし、楽しそうにはしゃぐリリー・フランキーの姿があった。まさしく“凶悪”と言うにふさわしい姿に、誰もが恐怖したのではないだろうか。

『凶悪』を手がけた白石和彌監督作品でいえば、映画『孤狼の血 LEVEL2』の鈴木亮平も忘れてはならない。彼が演じたのは“悪魔の男”とも呼ばれる凶悪なヤクザ・上林成浩。

鈴木はストイックな役作りをすることで有名だが、同作でもそうした入れ込みようは健在だったようだ。コロナ禍により通常よりも長く脚本の読み込みを行ったらしく、そのセリフ一つ一つに組長役の圧が感じられる。

さらにもみあげをバッサリ切り、特徴的で尖った形をしている耳を大胆に見せるように工夫もしたそう。その筋肉質な肉体と相まって、まさに悪魔的な見た目が完成していた。

スクリーンに顕現した暴力の化身に恐怖を味わったのは、何も観客だけではない。同作の完成披露イベントでは、共演者たちが口をそろえて恐怖を口にしており、早乙女太一に至ってはジャージにマスク姿で佇む鈴木の姿について「広島のやべぇヤツが来たんじゃないかなと思った」と語っていたほどだ。


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