ザコシ 練ってますよ。例えば僕が古畑だけやっていたら今頃ここにいないです。売れたらそればっかり、っていうのが一発屋になる理由だと僕は思うんです。たまたま当たったのが誇張モノマネですけど、漫談もやってるしYouTubeもやってきたし、いろんなネタを並列で走らせてきましたから。誇張モノマネにしてもネタ尺3分の中でいろんな催しがあって、1個スベっても打開策があるようにしてますし。日々、弾は込めたほうがいいというか、日常的な鍛錬、ブラッシュアップはしていかないと。
――なんだか、ネタだけじゃなく裸にパンツ一枚で出るのも戦略のような気がしてきましたが……。
ザコシ そのほうがばかばかしいし見ている側も油断して刺さりやすくなりますからね。
――ブランディングの塊じゃないですか!
ザコシ 自分でも無駄はひとつもないと思ってますよ(笑)。
――16年の『R-1ぐらんぷり2016』も、そういう戦略的な狙いの元で獲ったんですか?
ザコシ 『R-1』は練りましたね。正直、仮に優勝できなくて翌年も出るようなことがあったら、もう絶対に獲れないって思ってました。3分の尺の中に僕はネタを8個入れたんですよ。それで、ファイナルステージで6個。合計で14個。順番も考えたし、1本目と2本目でネタの内容も変えて。これが、もし次の年に出ることになったら…17年はうちの事務所のアキラ(100%)が優勝しましたけど、やっぱりあの時の勢いには絶対に勝てていないと思うんです。16年のあの年にしか、ほんとに優勝できなかった。