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UPDATE|2022/02/04

大食い・ロシアン佐藤が“人前で食べられなかった”思春期を語る「ギャル曽根ちゃんの存在は革命」

ロシアン佐藤 撮影・西邑泰和



──大食いになる下地があった?

佐藤 うち、実家が農家なんですよ。それもわりと大規模に展開している農家だったので、結構お手伝いさんとかも手伝いに来ていたんですね。人が大勢集まるものだから、お米も毎日2升(=20合/約3kg)ガンガン炊いていたことを覚えています。おかずも常にすごい量がテーブルに並んでいる感じでしたし、「それでも足りなかったら、適当に畑から採ってきてください」みたいな日常(笑)。だから食べ物には事欠かなかったし、みんなと一緒に食事する時間が本当に大好きだったんです。そういう家庭で育ったので、給食の時間も「なんでみんなはお代わりしないの?」とか不思議に思っていました。

──学校でも「佐藤さん、ちょっと食べすぎじゃない?」みたいに驚かれましたか(笑)。

佐藤 いや、ところが中学に入ったあたりから私も女子的な気持ちが芽生えまして。「いっぱい食べることは恥ずかしいんじゃないか?」と悩み始めたんですね。なにせ思春期ですから。高校に入ると「大食い=恥ずかしい」という気持ちがますます強くなりまして、食べないようにするためにスカートのウエスト部分を無理やり詰めたりしていました。お弁当も小さいやつにしていましたし。でもみんなの前で食べない分、家に帰った瞬間から食欲が大爆発するんですよ。そんなアホみたいに家で食べていたら、そりゃ親だって心配しますよね(笑)。

──なるほど。それで病院に連れていかれたわけですか。

佐藤 そんな当時の自分にとって大きかったのは、ギャル曽根ちゃんの存在だったんです。それまでは「いっぱい食べるヤバい奴」と思われていた私が、20歳ころ「ギャル曽根ちゃんみたいにいっぱい食べるから、見ていて気持ちいいね」と言われるようになったんですよ。だからもう私にとってギャル曽根ちゃんは革命的な存在なんです。本当に感謝で頭が上がらないですね。いっぱい食べるということに免罪符を与えてくれたと言いますか、「もうこれからは好きなだけ食べていいんだな」という精神的な解放感がありました。

──隠れキリシタンのようにコソコソ食べる生活から脱却できた(笑)。テレビに出るようになって何が変わりましたか?

佐藤 自分の食べている姿が人に見られているんだという意識。一番はそこでしょうね。番組に出始めた頃は「お箸の持ち方が変」とかネットでめちゃくちゃ叩かれたんです。「人前に出て食べるってそういうことか」って気づかされましたし、お箸の持ち方だけじゃなくて口への運び方とか細かいところにも意識を向けるようになりました。

AUTHOR

小野田 衛


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