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UPDATE|2022/05/03

『MOTHER』で日本アカデミー賞新人俳優賞・奥平大兼が語る“大型新人”と注目されることへの葛藤

奥平大兼 撮影/山田健史



──そうだったんですね。この撮影からも少し時が経って、現在の奥平さんは俳優としてどういう心境ですか。

奥平 川和田監督に話してからは結構吹っ切れています。どの作品もその時にしか出会えないものなので、今決まっている作品や今撮っている作品を大事にしよう、という考えです。いまは“なにがなんでも賞を獲る”というより、その日、その時に撮るシーン一つ一つを大切にし、自分なりにできる限り良いものにする、ということだけを考えようと思えるようになりました。僕はいま俳優としての明確な目標があるわけではないので、これが目標がない人なりのベストなのかなと思います。

──最後に、奥平さんの思う今作の見どころを教えてください。

奥平 サーリャが、コンビニでおばあちゃんに話しかけられるシーンがあるんですけど、そこはちょっと考えさせられるシーンだなと思いました。あの場面に出てくる人たちは誰も悪くないんですけど、善意がゆえに傷付く人がいる、ということを知れるのは、すごくいいシーンなのかなと思います。本当に何気ないシーンなんですけど、すごくちゃんとしたメッセージ性があると思います。

──ありがとうございました!
AUTHOR

山田 健史


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