2008年にAKB48に加入し、みちゃの愛称で親しまれていた野中美郷。2014年にグループを卒業し、現在、元AKB48の岡田彩花、鈴木まりやらが所属する1年間限定アイドルユニットSAISONに加入している。なぜ、再びアイドルとしてステージに立とうと思ったのか、そしてAKB48卒業後どんなふうに過ごしていたのか、話を聞いた。(前中後編の前編)
【写真】アイドルユニットSAISONに加入した野中美郷の撮り下ろしカット【6点】──1年間限定アイドルユニット「SAISON」に、残りの活動期間が約半年足らずという段階で加入したのは、どういう経緯があったのでしょうか。野中 今年3月まで、3年ぐらい福岡に住んでいたんですが、前職を辞めて、次は何をしようかなと考えた結果、以前働いていた大久保にある焼き肉店「IWA」に戻ることになりました。
──元AKB48の内田眞由美さんがプロデュースするお店ですよね。野中 そうです。ところが同じタイミングで、AKB48で一緒だったまりやんぬ(鈴木まりや)から突然夜中に連絡があって、その時は酔っぱらっているのかなと思って出なかったんです(笑)。それで翌日に「どうしたの?」って電話したら、まだ東京に戻ることも伝えていなかったのに、いきなり「SAISONどう?」って誘われて。後から詳しく聞いたら、まりやんぬはSAISONのプロデューサーに「SAISONをもっと大きくしたのだけど、いい人いないかなぁ」と相談を受けていたみたいです。
──野中さんはSAISONの存在を知っていたんですか?野中 存在は知っていたんですが、福岡にいたのでライブには行けてなくて。正直、どんなグループかもあんまり分かっていなかったから、その時に5時間ぐらい電話で話して。すぐには決断ができなくて、「とりあえず関東に戻るから、ライブを1回見に行かせてほしい」とお願いしました。それで東京に引っ越して、すぐに対バンライブに行かせてもらったんですけど、その時点でSAISONに加入しようという気持ちは固まっていました。
──内田さんにはIWAに戻ると伝えていた訳ですよね。野中 眞由美からしたら、「話違わない?」って思いますよね。実際、SAISONに加入することを伝えたら反応が悪すぎて、「これは駄目かも知れない……」と。当たり前ですよね。私から戻りたいと言ったのに、全然シフトに入れなくなる訳ですから。それに私の言い方も、「決断した!」みたいなテンションじゃなくて、「今考えていて……」みたいな曖昧な感じだったので、今までにないぐらい気まずい雰囲気になってしまい(笑)。その頃、眞由美も舞台のお仕事をやっていたから集中モードだったので、舞台が終わるまでは余計なことを言わないようにしようと、その日はそれで話も終わりました。