FOLLOW US

UPDATE|2022/08/20

令和のバズ女王が作り上げる"偶像"高嶺ヒナ「ポジティブなレタッチを推奨していきたい」

高嶺ヒナ 撮影/田中健児



──レタッチは地道な作業ですけど苦ではないんですか?

高嶺 結構好きです。作品をちまちま作るという意味では、美術も一緒ですからね。一から何かをキャンバスに描いていくか。素材があって、それをどう使っていくかという違いだけで、やっていること自体は似ています。高嶺ヒナというものを、メイクと服、写真などで作り込んだ上で、レタッチで仕上げるのが最終完成形だと思っているので、そこの手間は惜しみません。

──レタッチは、もしかするとネガティブなイメージを抱きがちですが、高嶺さんは積極的に活用していますし、すごくポジティブに捉えているのが伝わってきます。

高嶺 メイクだけで理想の自分になるのは限界がありますし、上手くメイクができなくて、「私なんて可愛くないから」と悩みの種になってしまう子もいると思うんです。でも現代にはPhotoshopがあるんだし、積極的に文明の利器を使っていきましょうと、ポジティブなレタッチを私は推奨していきたいんです。ちょくちょくヤフコメなどで「こんだけ加工とかメイクとかしてたら絵でいいじゃん」「もはやCGで不気味だし、これだったら人間である必要性なくね?」みたいなことを言われます。いや、そうじゃないよと。自分という素材があってこその加工だし、絵でこれだけ描こうと思ったら手間もかかる。そもそも私は実在しているのかどうなのか分からないものになりたいし、その絶妙な狭間みたいなものを狙っているんですよね。

──今年3月で大学を卒業して、企業に就職したそうですが、活動に支障はないんですか?

高嶺 やっぱり昼間は拘束されているので、平日に撮影を入れるのは難しいです。土日にまとめて撮影を組むことが多くなりました。

──今後、どんな活動をしていきたいですか?

高嶺 今はデザイナーとしてというよりも、「高嶺ヒナ」という名前があるから、私がプロデュースした服を買う人が大多数だと思います。いつかはネームバリューとかではなしに、純粋に服だけを見て、「デザイナーは知らないけど、可愛いから買う」という人を増やせるようになりたいです。一方で、これからもモデル活動を並行して行っていきたいですし、今までやっていないことにも挑戦して、高嶺ヒナを更新していきたいですね。

【前編はこちら】令和のバズ女王・高嶺ヒナの壮絶なリアル「厳格な母との衝突が表現欲に繋がった」

▽高嶺ヒナ
人形のような完全無欠のビジュアルとコスプレへのストイックな姿勢、芯の通ったメッセージなどで若者から支持を集める「令和のバズ女王」。モデルやコスプレ活動だけでなく、人気アイドルグループの衣装デザインや自身のアパレルブランドを展開するなど多才を発揮している。1stフォトブック『Lalka 〜偶像少女〜 HINA TAKANE PHOTOBOOK』(扶桑社)が絶賛発売中。ASETIAの公式サイトではイベント限定特典のフォトブックが数量限定で販売中。
https://asetia.stores.jp
AUTHOR

猪口 貴裕


RECOMMENDED おすすめの記事