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UPDATE|2022/09/01

9月劇場公開作品おすすめ映画5選『この子は邪悪』『スーパー戦闘 純烈ジャー 追い焚き☆御免』

『この子は邪悪』 (C)2022「この子は邪悪」製作委員会

映画ライターのバフィー吉川が、毎月公開される最新作の中から、おすすめ5作品をピックアップ。9月はホラーをメインにセレクトしてみました。

【写真】『この子は邪悪』『スーパー戦闘 純烈ジャー』etc.おすすめ映画5本

■終始漂う異質感! TCR初の本格ホラー作品『この子は邪悪』

〇ストーリー
かつて一家で交通事故に遭い、心に傷を負った少女・窪花。心理療法室を営む父・司朗は脚に障害が残り、母・繭子は植物状態に、妹・月は顔に火傷を負った。そんな花のもとに、自身の母の心神喪失の原因を探る少年・四井純が訪れる。やがて花は純と心を通わせていくが、ある日突然、司朗が5年振りに目を覚ました繭子を連れて家に帰って来る。司朗は“奇跡が起きた”と久々の家族団らんを喜ぶが、花は違和感を覚える。この人、お母さんじゃない……。

〇おすすめポイント
冒頭から異様な空気感が漂う作品で、TCP(TSUTAYA CREATORS’PROGRAM)の中では過去にもコメディ・ホラーの『ゴーストマスター』(2019)という作品があったが、ここまでのホラーは初めてであるし、カルト色の強い異彩を放っている。物語の構成自体は、受賞作品『ザ・ドールハウス・ファミリー』が原型になっているが、「器」が大きく異なっている。ネタバレができないため「器」と言っておくが、それが意味するものは、実際に観てもらえれば理解できるはずだ。

制作過程でジョーダン・ピールを意識したことが伝わってくる。作中に度々登場するウサギの不気味さは『アス』(2019)のようだし、監督いわく実際に意識しているらしい。単純に怪奇劇場のようでもあり、児童虐待の問題を取り込んだ社会派な一面ももみせることで、倫理観を不安定にさせてくる!!

▽作品情報
出演:南沙良、大西流星(なにわ男子)、桜井ユキ、渡辺さくら、桜木梨奈、稲川実代子、二ノ宮隆太郎、玉木宏ほか
監督・脚本:片岡翔
配給:ハピネットファントム・スタジオ
TSUTAYA CREATORS’PROGRAM FILM 2017 準グランプリ作品企画
9月1日(木)より新宿バルト9他にて全国ロードショー

■いよいよ本家よりもちゃんとしてきてしまった『スーパー戦闘 純烈ジャー 追い焚き☆御免』

〇ストーリー
表向きはスーパー銭湯のアイドル「純烈」。しかし、彼らは純烈ジャーとなり、温泉の平和を守るため、人知れず悪と戦い、今日もまた怪事件の真相を追っていた。全国の温泉が何者かの手によって、次々と水風呂化されているのだ!一体誰が何の目的で……。純烈が事件の真相に迫るとき、未曽有の野望が浮かび上がり、彼らに最大のピンチが訪れる。

〇おすすめポイント
前作『スーパー戦闘 純烈ジャー』から1年、まさかの続編が登場。純烈といえば、後上翔太以外は特撮ヒーロー番組出身者。純烈ジャーのデザインも演じていたキャラクターのオマージュとなっているのは前作と同様ではあるものの、ただの棒や日本刀などの即席武器がいつの間にかちゃんとした武器になって、今回は巨大ロボまで登場し、圧倒的にスケールアップ。そして普通に特撮ヒーローの王道を行く作品になってしまった。

純烈の白川裕二郎は『忍風戦隊ハリケンジャー』のカブトライジャー/霞一甲 を演じていたが、前作にも出演していた山本康平に加え、長澤奈央も出演していることから、ハリケンジャーのハーフ同窓会のような雰囲気も。

『U.F.O.仮面ヤキソバン~怒りのあげ玉ボンバー』(1994)のような、ネタ映画かと思うかもしれないが、今年は本家スーパー戦隊の『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』がふざけている分、より真面目に思えてしまう……。

〇作品情報
監督:佛田洋 
脚本:久保裕章 
出演者:
白川裕二郎、小田井涼平、後上翔太、酒井一圭、ふせえり、長井短 小林綾子、中島ゆたか、しのへけい子、山本康平、中村優一、西銘駿、長澤奈央、虻川美穂子、八代亜紀(特別出演)・前川清(特別出演)ほか
製作・配給:東映ビデオ
製作プロダクション:特撮研究所
9月1日(木)より新宿バルト9ほか全国公開

(C)2022東映ビデオ

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