FOLLOW US

UPDATE|2022/09/19

引きこもりからインスタグラビアの女王へ、似鳥沙也加の現在地「誰かのためになら頑張れる」

撮影/coto


「ファンの方がいないと、芸能界で今までできていなかったかもしれません。『この仕事、私には無理かも』と思う機会なんて本当にいくらでもあったんですけど、それでもファンの方の『もう1回イベントで会いたいよ』という声で続けられた。『次に会えるまで頑張るね 』と言ってもらえてるのに、今この仕事を辞めたら無責任だとも思う。つらくなったときは、イベントでファンの方と話したり、会ったことを思い出して、もうちょっと頑張ろうと思います」

正直なところ、バラエティー番組も本当は苦手だ。それでも挑戦するのは、ファンのためだという。

「写真だけでこれまでやってきて、動いたりするのは苦手。バラエティー番組とかも本当に怖い、怖いという思いだったんです。でも、出演するとファンのみんなが喜んでくれるのでそこは嬉しい。だからバラエティとかもちょっと苦手だけど、誰かの楽しみにしてもらえるきっかけになるのならと頑張ってます」

誰かのためなら頑張れる。今回の写真集『Ribbon』でもより多くの人に写真集を届けたいという思いから、PRのためにこれまでやってこなかったインスタライブやTikTokにも挑戦している。

「TikTokは恥ずかしさもありますし、よくわからない感じで、なんか謎だなあと思いながらやってます(笑)。しゃべったり、動くのが得意じゃないので、緊張しますね。でも1 冊でも多くの人に見てもらうためにスタッフの皆さんと打ち合わせをして、色々とチャレンジもしてみようとなりました。『うわあ苦手』って感じじゃなく、前向きにみんなに知ってもらうならどんどんやっていこうという感じです」

インスタライブに挑戦したことで、意外な反応もあったという。

「たまに出るバラエティーでは、下ネタをいう台本が多かったり敬遠されがちだったんですが、インスタライブを見てくれた女性の方から『ぶりっ子のイメージだったんですが、インスタライブ見て印象が違って好きになりました』『下ネタのコメントをうまく流していて、強い女性に見えました』とDMをいくつかいただいて、男性の方からも『本当の似鳥沙也加ちゃんが素で話していて感動しました』とDMをいただき、嬉しかったですね」

好評のインスタライブやTikTokだが、今のところは写真集のプロモーションが終わればやめる予定だ。

似鳥にとっては活躍のきっかけであり、大事なツールであるインスタグラム。ただ注目を浴びる中で、始めた頃とは考え方が変わってきたという。

「最初はいいね数やフォロワー数とかは全く気にしないで、ただ自分が好きという思い、こういう構図で撮りたいとか楽しんでやっていましたけど、今はもう自分だけの世界じゃない。雑誌撮影のオフショットであったりをどんどん載せていかないといけないし、お仕事のツール。だから、いつかまた最初の頃のように戻したいなとも思います」

自分がやりたいことと、ファンが喜ぶものの乖離。それは表現者ならば、誰もがぶつかる壁だ。そして答えは容易には出ない。

「本当に私が好きなテイストって結構ニッチな物が多いんです。私がよくインスタを見ている方の写真は、海外のモーテルで撮られた、映画のワンシーンみたいな雰囲気の中で、ちょっと露出してるようなものなんです。下品でもない、爽やかでもない、その中間。でも、そういう写真をインスタに載せたら、普段よりも数字が落ちたんです。なので自分の好きやこだわりを貫きすぎると大衆的ではなくなると思っています」

将来的なこととして「もしいつか芸能界をやめたら、インスタに鍵をかけて、自分の好きなインスタグラビアをずっと続けていくのも楽しいかな」と笑顔で明かしてくれた。

芸能界にこだわりはなく、今後の目標は?という定番の質問を聞くと困った表情を浮かべる。ただ「芸能界を離れてなら」と違う世界での目標を教えてくれた。

「私はカウンセラーや臨床心理士の方にこれまで助けていただいてきました。臨床心理士になるのは難しいですけれど、私のように学校に行けない子供たちに関わっていける仕事ができればと考えています。今は高卒認定をとるために勉強しています。そこからまたいろいろ動き出したいです」

【あわせて読む】インスタグラビアの女王・似鳥沙也加「好きなことを仕事に、露出に恥ずかしさはないんです」
AUTHOR

徳重 龍徳


RECOMMENDED おすすめの記事