FOLLOW US

UPDATE|2022/10/28

【特別寄稿】SKE48 OG大場美奈が見た須田亜香里「見てきた姿は笑顔と涙、半々ぐらい」

9月24日(土)名古屋・日本ガイシホールにて行われた卒業コンサートより (C)2022 Zest, Inc. / AEI


涙の話が多くはなったが、普段裏ではめちゃくちゃいじられている存在だ。そして意外と後輩にいじられている。あと意外とこれって本人に言っちゃダメかな? みたいな話も笑いに変えて話せる人でもある。代表的なのは「『美しい稲妻』の番手問題」だ。

AKB48とSKE48、兼任し始めた私が5番手でだーすーが12番手で、MV撮影中にだーすーが「なんであかりが12番手なの!?」と泣きながら怒ったことがあった。その時は気まずくて話のネタになんてできなかったが、月日が経ち、だーすーが確実に実力をつけて登ってきたからこそ、そのエピソードも生かされるのではと思いライブのMCで話すと大爆笑だった。

本人だけではない。須田亜香里ファンもこの話を100%受け止めてくれる確信があった。寛大な人たちが多い印象だったからだ。きっと「あかりんらしいなぁ」とか「うちのあかりんがすいません」って言ってくれる姿が想像できた。そして実際にその通りだった。須田亜香里とファンの間ってきっと私たちには計り知れない想いのやりとりがあって、固く頑丈に結ばれているのだろうなぁと思う。

握手会レーンを隣で長いことやってきたが、須田亜香里の握手術だけは盗めなかった。聞き耳を立ててみた事ももちろんあるがそう簡単には解き明かせなかった。きっとあのレーンに並んで真っ正面から須田亜香里を体感しないと感じられない魔性の列なのかなと思う。

改めて思うがこれほどまでに喜怒哀楽がたくさん出るアイドルという存在もなかなかいないと思う。そして何よりこれほどまでにグループを愛している存在がいたというのはとっても大きい。

つい最近会った後輩メンバーが「須田さんみたいにはっきりしっかり言ってくれる存在がいるだけでグループの空気感が違う」と言っていた。時には厳しい先輩ではあるが、それがグループのまとまりの象徴にもなっていたのだ。そしてそれを今の後輩たちはしっかりと感じ取っている。大変だったこともあるかもしれないが、それら全てが繋がって後輩たちに伝わっているということだ。

     *     *     *

本当、お疲れ様。あと少し怒涛のラストスパート楽しんでね。 思い出を振り返ってて思ったけど、私、意外と“須田亜香里“の面倒見てきた方だと思うわ。結構大変だった気もする。でもそんな人ほど愛おしいし可愛いのよね。だから最後の卒業コンサートでみんなに愛されてる姿を見て自然と泣けたわ。幸せな時間に溢れてて、今まで我武者羅に頑張ってる姿見てきたから、本当によかったねと心から安心したわ。

だーすーが考えることって私が思い付かないことで面白くて個人的にすごく好き。多分、私とだーすーって性格が真逆なんだろうね。そして意外と私よりも世間知らずなこともあったりするから普通に心配。だからご飯行って、これから何したいのか、最近のことだったり、普通の話がしたいな。30代の友として、ね。

(文/大場美奈)

【あわせて読む】SKE48を卒業・須田亜香里がアイドルを辞める理由「一人の女性として普通のことができない」

RECOMMENDED おすすめの記事