だが、実はこれまでのエンディングも例外ではない。
実は各話のエンディング映像を見比べてみると、話数ごとにちょっとした“変化”が見られるのだ。例えば“テレビを見ながらケーキを手に持つチェリー”は、フォークでケーキを食べたり、ケーキを食べずにじっと見つめたり、ケーキを手掴みで食べたり……とさまざま。着ている衣装もスウェットやブラウスなど話数によって異なっており、第8話や第9話では「瞳が一瞬変わる」「顔が歪む」などの変化も見られた。
さらに、“ケーキの箱”に記載されている「製造者:株式会社パンドラ」「賞味期限:2022年10月24日」などの表記にも関心が集まっている。SNS上では「ケーキの箱は『パンドラの箱』の隠喩で、テレビを見ているチェリーさんは“ドラマの視聴者”を表しているんじゃないかな」「毎回エンディングが違うのは、その日の放送内容とリンクさせているからだと思う」と考察する人が続出。
演出の意図は明かされていないものの、“細部まで作り込まれたエンディング”は結果として視聴者に気づきや考えを与えるきっかけとなったのではないだろうか。
奇想天外なストーリー展開はもちろん、現実世界での“問題”にも切り込んだ同作。改めてエンディングも見直すことで、新たな気づきと出会えるかもしれない。
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