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UPDATE|2023/01/09

チャンカワイが語るコンプレックスとの向き合い方「芸人の世界でも誰もがモテるわけじゃなかった」

撮影/松山勇樹

実に年間200日以上もロケに出る、隠れた超売れっ子芸人であるWエンジンのチャンカワイ初の著書「神様が惚れてまう48のポイント~幸せの見つけ方はロケと神社が教えてくれました~」(ぴあ)が発売中だ。かつてはコンプレックスの塊だったというチャンが半生を振り返り、本書のテーマである「幸せ」の掴み方を語ったところ、そこには誰もが実践できる「気づき」があった。(前後編の前編)

僕は本当に学生時代はモジモジ男で。女の人とは奥手で話もできませんでした。でも心の奥ではキャーキャー言われてる人がうらやましくて、そういう立場になりたかった。「どうすればいいんだ?」と思っていた時に出会ったのがお笑いの世界でした。

ちょうど千原兄弟さんやケンドーコバヤシさんたちが心斎橋二丁目劇場っていうところで大暴れしていた時期です。自分のコンプレックスすらも舞台でさらけ出して、ガンガン笑いを取っていた。「こんなことができるんや!」って思いましたね。それで僕も芸人になりたい、と。実際になってみると「人前に立って笑ってもらうのはこんなに気持ちいいんだ」と思いましたね。でも結局、芸人の世界でもモテるのはかっこいい人だけ(苦笑)。誰もがモテるわけじゃないことを知りました。

もっと売れたら、世間に認知されたら変わるかもしれない。そう思って頑張りながらも人気は全然出ませんでした。あの「進ぬ!電波少年」(日本テレビ系)にも、「電波少年的インターポール」と「電波少年的アンコールワットへの道の舗装」という企画でガッツリ出させてもらったんですけど、それでも生活は全く変わりません。東京に出て来て8年間ぐらいは、芸人としての出じろはライブだけで、出待ちも1人もいない。そんな感じでしたね。

ひとつの大きなきっかけは、事務所の先輩のネプチューン・名倉潤さんやTIMさんたちが、鳴かず飛ばずだった僕らを、寄ってたかってネタから何から改造してくれたことでした。コンビ名も「宴人(えんじん)」から「Wエンジン」に改名。そしたらほぼ同時期に「爆笑レッドカーペット」(フジテレビ系)の話が来て、たまたま番宣で出演されていた佐藤浩市さんが、僕らの「惚れてまうやろー!」のネタをレッドカーペット賞に選んでくださった。そこから一気に仕事が増えて、芸人としてご飯が食べられるようになりました。自分たちのこだわりを持ち続けることも大事ですけど、誰かのアドバイスに従うこともこんなに素敵な結果を招くんやな、と気づかされましたね。

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