FOLLOW US

UPDATE|2023/01/24

『ドラ恋』出演女優・吉本実憂、確変の瞬間「勝手に作り上げていた自分像から解放された」

吉本実憂 撮影/田中健児

2012年に「第13回全日本国民的美少女コンテスト」でグランプリを獲得してから、女優としてのキャリアを積み上げてきた吉本実憂。現在は『恋愛ドラマな恋がしたい in NEW YORK』(ABEMA)に出演するなど、若い世代を中心に注目を集める彼女に芸能界入りのきっかけやターニングポイントになった作品について振り返ってもらった。

【写真】くるくる変わる表情に注目、吉本実憂の撮りおろしカット【15点】

──吉本さんは今年でデビューされて10年になりますが、もともと芸能界に興味を持ったきっかけはなんだったのでしょうか?

吉本 実は興味を持っていなかったんです(笑)。すごく人見知りだったので、お母さんがこのままだったらどんな仕事もできないだろうから、と出してきたのが全日本国民的美少女コンテストでした。

──お母様が心配するくらいというのは、どの程度の人見知りだったんですか?

吉本 家族と友だちとは喋れるけど、親戚とは恥ずかしくて少し喋れないという感じでしたね。私がコンテストを受けたのが高校1年生のときだったんですけど、その年で親戚とも恥ずかしがって喋っているのが多分不安だったんだと思います。当時は姉の真似をして文化系の部活に入ったりして、やりたいことや自分の意志がないことも不安に思っていたのかなと思います。

──極度の人見知りで、芸能界にも興味がなかった中でのオーディションは怖くなかったですか?

吉本 もちろん言葉を発したり大人の前で表現することに怖さはありました。でも、昔からテレビを見るのは好きでしたし、小さい頃に劇をして楽しかった記憶があったので、どこかで芸能界に対して「楽しそう」みたいなのは思っていたのかもしれません。ただ、そんな状態でグランプリをいただいてしまったのが、どこか申し訳ないなという気持ちもありますね。

──お仕事をする中で、人見知りは改善されました?

吉本 治りました(笑)。でもデビューして5年くらい経った、20歳を過ぎてからですかね。『クズの本懐』という作品があって、私が演じた役が原作でボブヘアだったのでロングだった髪を30cmくらい切ったんです。それまで自分で勝手に「いい子でいなきゃいけない」「ちゃんとしなきゃいけない」と決めつけて縛りつけていた部分が髪を切って解放されたというか。

──解放ですか。

吉本 勝手に「国民的美少女コンテスト出身」のイメージを守らなきゃいけないと思ったり、清純派と言われたらそういなきゃと思ったりしていたんです。だけどこのお仕事を始める前はずっと髪が短かったのもあり、髪を切ったことで子どもの頃の気持ちを思い出した感覚に近いんですよ。短い方が自分のもともとの性格に合うと思っていたし、そこから徐々にいい意味で人の目を気にしないようになっていきました。

──もともとはどういう性格だったのですか?

吉本 簡単に言えば、アクティブで元気。小さい頃は冬でも裸足で外を走り回ったり木登りをしたり、部活とかじゃなくて、ただ動くことや自然が好きなんです。

──そこは清純派と言われることで、あまり出せずにいたところなのでしょうか。

吉本 ちゃんとしなきゃと思っていた部分ではあります。普段はそういう呼び方をしてないんですけど、こういうインタビューではおじいちゃんとおばあちゃんを祖父、祖母と言わなきゃいけないとか(笑)、そういう積み重ねですね。勝手に変な自分を作り上げちゃったんだと思います。

CREDIT

取材・文/東海林その子 撮影/田中健児 撮影協力/BAROOM(〒107-0062 東京都港区南青山6-10-12 1F)


RECOMMENDED おすすめの記事