──現場の雰囲気自体はどうでしたか。桜井 ベテランの方がたくさん出てらっしゃる現場だったので、常に緊張はありました。ただ宮武由衣監督が常に「良かったです」と褒めてくださるんです。平岡祐太さんは過去にも宮武監督の作品に出演されているんですけど、「本当に良くないと宮武監督って褒めないんだよ。前回、僕は褒められなかった」と仰っていて(笑)。大人な恵麻を演じるのに不安もあったんですけど、すごく自信になりました。監督ってどちらかというと我が強い方が多いイメージだったんですけど、宮武監督は思ってることがあっても、とりあえず周りの意見を聞くんです。言われたことに柔軟に対応している感じが素敵で、ついていきたくなる監督さんだなって思いました。
──桜井さん自身、恵麻のように大きな壁にぶつかった時、誰かに相談はしますか?桜井 よっぽど困ったら母親に連絡しますけど、昔から一人で抱え込むタイプなので、最近はないですね。十代の時に「もう辞めたい!」ってなった時に、泣きながら母親に連絡したら、「辞めちゃう? 岡山に帰ってきていいよ」と言われて、逆に「じゃあ頑張る!」となって。母親は私の性格が分かっているから、そう言ったのかもしれないですね。
──改めて『魔女の香水』を、どんなふうに楽しんで観てほしいですか?桜井 恵麻にとって、自分を高めるもの、未来に導いてくれるものは香水ですけど、ご覧になる方を導いてくれるものは何なのか、そして自分にとっての魔女さんは誰なのかを考えながら観てくださるとうれしいですね。あと壁にぶつかった時に、辛い気持ちをふっと軽くしてくれるような言葉がたくさん詰め込まれた素敵な作品なので、たくさんパワーをもらってください!
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6 月 16 日(金) TOHO シネマズ 日比谷 他
全国ロードショー
配給:アークエンタテインメント