ひと昔前のミュージックビデオを見返すと、思いも寄らない有名人が出演していることが多々ある。たとえばアンジェラ・アキの『手紙~拝啓 十五の君へ~』には杏と足立梨花、コブクロの『赤い糸』には新垣結衣など、例を挙げたらキリがないだろう。今回はその中でも特に鮮烈な印象を残した、3人の女優たちの足跡に注目したい。
【関連写真】ポニーテールがキュートな浜辺美波のカレンダー掲載カットまずは今をときめく若手女優のひとり、浜辺美波だ。実は今からおよそ6年前、彼女がまだ高校生だった頃に、女性シンガー・Aimerが歌う『花の唄』のMVに出演した経験がある。
同楽曲は、劇場版『Fate/stay night [Heaven’s Feel]』第1章の主題歌だった。続く第2章、第3章の楽曲もAimerが歌い、いずれもMVには浜辺が起用されている。
MVの監督を務めたのは、映画『ソラニン』や『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』などで知られる三木孝浩氏。『花の唄』について彼は「とてもエモーショナルで、劇場版『Fate/stay night [Heaven’s Feel]I.presage flower』の世界とすごくシンクロした歌」と語っており、MVに浜辺を起用した理由についても「その透明感とどこか憂いある表情が今回描きたいテーマにピッタリだったのでオファーしました」とコメントしていた。
そして浜辺は、監督の期待に違わない功績を残した。少女らしい美しさや儚さ、時折見せる力強い眼差しやアンニュイな表情が、MVの幻想的な世界観に上手く溶け込んでおり、まるで1本の短編映画を観ているような満足感を得られるのだ。
MV内に浜辺の台詞は1つも入っていないものの、その表情や仕草だけで観る者の心はぐっと揺さぶられる。当時はまだ17歳だったが、この頃から天性の演技力は健在だったのだろう。
魅惑の演技は多くの人の心をつかんだようで、7月11日時点で同楽曲のMV再生回数は2300万回をゆうに超えている。