少し癖のある役が多い印象だが、趣里は過去にも『ブギウギ』の鈴子に負けず劣らず、明るくエネルギッシュな役もこなしている。
例えばラブコメディの『過ちスクランブル』(2018年/フジテレビ)では真っすぐでおっちょこちょいな主人公の理沙を爽快に演じている。『僕とシッポと神楽坂』(2018年/テレビ朝日)では主人公に好意を寄せる猪突猛進のすず芽を演じた。『ブラックペアン』でクールな猫田麻里を演じた数か月後に、パワフルで明るいすず芽役としてドラマに出演。同一人物とは思えないほど、どちらの役も見事にはまっていた。
『ブギウギ』の鈴子にはこの先、辛い運命も待っている。戦争が始まると鈴子の歌やダンスが制限されてしまう。さらに母親や愛する青年の死を経験。それでも前を向いて歌い続ける。
影のある役から明るくパワーのある女性まで自然に演じられる趣里だからこそ、『ブギウギ』の鈴子役に期待したい。
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