近年、アニメキャラクターの“大人”になった姿を描いた作品が多く見受けられるようになった。例えば最近では2023年秋アニメとして、『キボウノチカラ~オトナプリキュア’23~』(NHK Eテレ)が放送されている。アニメ視聴者の高齢化などが背景にあるのかもしれないが、それはそれとして、かつて子どもの頃に憧れたアニメキャラの“その後”の物語に関しては、人によってさまざまな意見があるようだ。
【関連写真】発売2週間で重版決定、プリキュア声優・上坂すみれの写真集カットまず『オトナプリキュア』は文字通り、2007年から放送された『Yes!プリキュア5』と、その続編である『Yes!プリキュア5GoGo!』(いずれもテレビ朝日系)に登場したキャラクターたちの大人の姿を描いた作品。やはり特徴としては、子どもだった“あの頃”と違い、大人ならではのシビアな問題が物語の題材として扱われているところだろう。
中でも話題になったのは、『Yes!プリキュア5GoGo!』に登場した“ミルキィローズ”こと美々野くるみの境遇。彼女は人間ではなく「ミルク」というパルミエ王国の妖精なのだが、戦いが終わった後も故郷には戻らず人間界に定住し、派遣の社長秘書として日々仕事に勤しんでいた。
ただ、そこで描かれたのはキラキラとした秘書生活ではなく、残業やパワハラといった大人社会の闇。同じように社会の荒波に揉まれている大きいお友達のあいだでは、共感できるという意見が少なくない。
しかしその一方、あまりに生々しい現実を見せ付けられることに対して、「見ていてつらい……」といった感想も。かつて夢や希望を与えてくれたヒロインたちを通して、わざわざ現実を見たくないという人は一定数いるようだ。
『プリキュア』だけでなく『デジモンアドベンチャー』シリーズでも、大人になった主人公たちの物語が作られるようになってきた。