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UPDATE|2023/11/18

バンドが組めない人が続出中、深刻化するドラマー不足は人気アニメにアリ?

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ギターを弾ける場合、ベースを弾くことに対する技術的にも精神的にも抵抗が低くなるため、ギタリスト増加に伴ってベーシストも一緒に増加しているのかもしれない。過剰にギタリストとベーシストが増加した結果、ドラマーが取り合いになってしまい、昨今のドラマー不足につながっているように思う。

“打ち込み”が定着したことも大きい。10~20年前もドラム音源を打ち込み、ドラマー不在でスタジオに入るバンドマンは少なくなかった。ただ、ここ最近はボーカロイドの一般化に伴ってDTMが普及。打ち込みに対するハードルは下がり、さらにはソフトやアプリ使い勝手も向上して、簡単にドラム音源を作成できるようになった。

加えて、SEKAI NO OWARIをはじめ、Suchmosのキーボードを務めるTAIHEIが結成した賽(SAI)などドラムレスのバンドは今では珍しくない。「ドラムがいなくても打ち込みすればバンドが組める」という意識が広がっているのかもしれない。

また、ボーカロイドだけではなくEDMやHIP HOPも人気を博している。ドラムの生音よりもエレクトリックなドラムサウンドを好む人も増えており、“むしろドラムはいらない”と考えてドラムパートを打ち込みに担わせるバンドも結構いるのではないか。ある意味ドラマーの需要が減っているため、ドラムを始める人が減っている可能性も伺える。

ドラマー不足は“時代の流れ”なのかもしれない。ただ、最後に筆者が考えるドラマー不足を解消するためのアイデアを示したい。やはりぼっちちゃんという“ギターヒーロー”に憧れてギターを買った人が多いように、“ドラムヒーロー”の登場が必須なのではないか。ドラムヒーローとして真っ先に浮かぶのはX JAPANのYOSHIKIである。

YOSHIKI以降もシシドカフカやピエール中野(凛として時雨)、Reiji(AINSEL、元dustbox)など、ドラムスキルやカリスマ性を持ったドラマーは何人も登場した。ただ、YOSHIKI、またぼっちちゃんほど世間一般に浸透しているかと言えば、そうではない。YOSHIKIくらい誰もが知るドラマーが現れることに期待しながら、地道にドラマー探しに励みたい。

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AUTHOR

望月 悠木


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