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UPDATE|2023/12/07

『ブギウギ』幻の曲『大空の弟』がよみがえる…ほぼ15分間”歌のみ”で魅せたスズ子の魂の叫び

左から、羽鳥善一(草彅剛)、福来スズ子(趣里)。 日帝劇場・舞台にて。善一の新しい楽曲、「大空の弟」を歌うスズ子。 写真◎NHK

趣里が主演を務めるNHK連続テレビ小説『ブギウギ』(総合・月曜~土曜8時ほか)の第49回が7日(木)に放送された。2019年に楽譜が見つかった幻の曲『大空の弟』が初披露され、物語は15分間、ほぼ”歌のみ”で進められた。スズ子(趣里)の圧巻のステージに、SNSでは「#大空の弟」「#ラッパと娘」「#趣里ちゃん」など多くの関連ワードがトレンド入りする事態となった。

【写真】『大空の弟』を歌うスズ子、ほか『ブギウギ』第49回場面カット【5点】

茨田りつ子(菊地凛子)との合同コンサートの一曲目で『大空の弟』を歌うことを決めたスズ子。コンサートのチケットは完売となり、スズ子は久しぶりに満員のステージに立つことになった。始めに、茨田が「雨のブルース」を歌い、スズ子は舞台袖からその姿を見守る。茨田のいつもと変わらぬ凛とした歌声を聞き、スズ子も覚悟を決めたような表情を見せた。

客席には、チズ(ふせえり)と吾郎(隈元晃俊)、そして梅吉(柳葉敏郎)の姿があった。梅吉の腕にはしっかりと亀が抱かれている。そしてついに、スズ子は幻の曲『大空の弟』を歌いだす。歌詞は、六郎からスズ子にあてた手紙、そしてスズ子が六郎にあてて書いた手紙を連想されるような内容で、「いつも○○、○○部隊」「○○○では分からない」と、手紙のやり取りをしても六郎の居場所が分からないやるせなさが込められていた。

また、歌詞の中には「六郎」というワードが散りばめられており、曲を聞いた梅吉はハッとした表情になる。スズ子は顔を濡らし、声を震わせながら、魂を込めて曲を歌い切った。力が抜け、その場に泣き崩れるスズ子に羽鳥善一(草彅剛)が「しっかりしなさい」と声をかける。スズ子が顔をあげると、そこには「ねえやん、良かったで」とでも言いたげに微笑む六郎の姿があった。

六郎の姿を見て自分を取り戻したスズ子はパッと表情を変え、「ラッパと娘」を歌いだした。相変わらず三尺四方の中での歌唱ではあったが、それを感じさせない力強い歌声と、以前よりもパワーアップした振り付け舞台を沸かせた。スズ子は心からの笑顔を見せ、茨田との合同コンサートは大成功に終わった。

ついに披露された『大空の弟』、そしてほぼ15分”歌のみ”という演出に、SNSでは「厳しい制限のある時代に精一杯徴兵された弟への思いが詰まっている」「もう観客席にいる臨場感。心が震える」「動き回らなくてもあれだけ迫力のステージ。圧巻」と、感動の声があふれ、朝から号泣する視聴者が続出する回となった。

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