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UPDATE|2019/09/20

「欅坂46 夏の全国アリーナツアー2019」地方公演完全レポート! メンバーが語った “あべこべな世界”の真実

「欅坂46 夏の全国アリーナツアー2019」東京ドーム公演 撮影:上山陽介


MCが終わると、松田里奈を筆頭に2期生メンバーが登場。松田が指揮者のようにタクトを振り、他のメンバーをマリオネットのように操っているかと思えば、いつの間にか松田が操られている。さらに、メガネをかけた松田が先生のように生徒たち(メンバー)を指導していたはずなのに、気がつけば立場が逆転しているなど“あべこべな世界”の影響を受けたコミカルなダンスパートを披露した。

「あのダンスは2期生みんな大苦戦して、仙台公演ではすごく怒られました。簡単な振りなんですけど、簡単だからこそ揃っていないと粗が目立つんです。リハ後もダンサーさんたちに付き合っていただき、何度も練習しました」(田村)

2期生ダンスパートの終盤では、1期生メンバーもステージに登場。最後に全員が並ぶと、松田がおもむろに土生へと近づき、彼女の手を上げる。そして、メンバーを土生の元へ呼び出し、彼女の手に全員が手を重ねる。その姿はまるでの欅の木のようであり、客席からは喜びの歓声が上がる。そう、それは『二人セゾン』の始まりを意味するポーズであった。

「『二人セゾン』のとき、イヤモニをしているんですけど、それを通り越して客席からザワザワしている感じが伝わるんです」(尾関)

『二人セゾン』で会場をしっとりと包み込むと、『Nobody』ではショーケースのような場所で1期生たちが色気あふれるダンスを披露。しなやかな踊りに観客たちは魅了された。

「『Nobody』は踊る場所が合わせ鏡になっていて面白かったです。でも、こちらからステージを観てもお客さんではなく、ずっと反射している自分が写っていて(笑)。ステージに立っているのに何だか不思議な感覚でした」(菅井)

スポットライトに照らされた電話機から鳴り響く呼び出し音。菅井友香が不審そうに受話器を取ると、またしてもメッセージが現れる。

「キミタチハアイヲシンジテイナイノカイ?」

意味深な言葉の後に流れたのは『I’m out』。「欅共和国」など笑顔で楽しそうなメンバーたちの写真が画面に映し出されるが、どれもノイズが入ったり、歪んでいく。さらに最後には全員が元いた檻の中に戻ってしまう。その光景に、彼女たちが全員で無事に脱出できるのか不安になってしまう。

そんな中、マントのような衣装にチェンジして『エキセントリック』がスタート。ステージにはたくさんの扉があり、そこからメンバーたちとタイポグラフィーによる歌詞が縦横無尽に出入りする。そもそもこの世界に出口なんてあるのか? それでも彼女たちはひたすら出口を探す。そして、ステージ前方の扉から出てきたのはグループ最年少・山崎天(※「崎」の右は「立」が正式表記)。他のメンバーとの年齢差を感じさせない堂々としたパフォーマンスは、欅坂46、そして出口の見つからないこの世界の希望のようにも思えた。

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